とある1読者の心境(といいつつ書く側だったり、性癖垂れ流したり)

「面白い」の一言が世界を救う

　前にも話したんですけど作者は「書きたいもの」と「書きたいものを書いたその先」があるんです。

　意識できているにしてもできていないにしてもこの「書きたいもの」っていうのは何の応援も反響もなく書き上げられるんです。モチベーションが100%自分なので。

　自分を例にすると『太陽の拳』ですね。リメイク前に新人賞の一次通過をしたのですが、リメイク後には新人賞に応募せずネットに投下したのと、今のところ読んで頂いた方から好評なのでまぁニーズに合わなかったり、そのジャンルが好きな方が少ないでしょう。あとタイトルが下手くそなので興味が惹かれないとか。

　リメイクに何年もかけて約24万文字。なんで何年もかけて24万ぽっきりなんだ?と思う方もいるかもしれませんけど「書きたいもの」がどれだけ自分の満足に行くようにいくか推敲や書き直しをし続けて一応綺麗にまとまって個人的にも大満足ってなったのが大体20万文字くらいの物語だったわけなんですよね。

　私個人で書いている歴は無駄にあるのでこの「書きたいもの」を書いてる期間が長いわけなんですよ。この「書きたいもの」のハードルは非常に低くてですね。

　キャラ設定1人書いて満足終わり。

　プロット書いてみて満足終わり。

　序章書いてみてうんもういいな終わり。

　と、非常にすぐに終わるものがほとんどだったりするんです。それが超大作になるなんてない。かき上げられている方はこの「書きたいもの」がよほどしっかりしているんでしょう。

　ただ、「誰でもそういうわけじゃない」ということを覚えていてほしくてですね。

　なんならこの独力でも書き上げられる「書きたいもの」がない場合もあるんです。逆に「書きたいものを書いたその先」だけがある人もいる。

「書きたいものを書いたその先」、というのは言い換えたほうがいいかもしれませんね。「自分だけじゃなく周りから刺激を受けないと書けないもの」です。

　作品を見て「面白い!　こういうの書きたい」といったパターンはこれに該当しません。「書きたいもの」の原動力みたいなものです。

　これは感想や評価、他人との交流がメインです。

　仕事で例えると上司とかに褒められたり、給料もらえないと仕事のモチベーションが上がらないですよね。仕事が楽しいって人も、そこに誰もいなくてただ一人で淡々と仕事してたらモチベーションって低下すると思うんです。アットホームな会社、良くアピールされますよね。

　趣味の世界なんだから仕事と一緒にするな?　まぁそうなんですけど。

　趣味だから簡単に終わらせられる、終わりになるということを念頭に置いてほしいんです。

　私の趣味の読書はあることをきっかけに完全になくなりましたし、CD(そのうち通じない言葉になるんでしょうね)を買いあさったりもしなくなりました。安いCDを買いまくって好きな曲を当てるガチャ……。

　プラモデルも今何個か詰んでます。いやぁ、塗装がめちゃくちゃ苦手で。エ○リアルの関節全部改造して可動範囲広げたり、ダ○ソーの蛍光シールでメインカメラの印象変えてみたり、コ○ブキヤのパーツ流用してヒロイックなパッケージ武装を考えているときはめちゃくちゃ楽しかったんですけどね。好きなMSはジ○・コマンド宇宙仕様です。

　……じゃなくてですね。

　仕事じゃないので手を伸ばすのも離すのも簡単なんです。

　今なろう系が流行ってなくてめちゃくちゃ硬派な本格SFとかファンタジーが流行っていたら書けない人も多く出ているでしょう。または人気を出しづらくて書き続けられないという人もいるんじゃないでしょうか。

　状況が変われば簡単に終われるんです。趣味なので。

　それを最も効率的に防ぐ手段。

　誰かに褒められる、認められること。

　私の『ソロ冒険者レニー』で「書きたいもの」は「受付嬢の話」で終わりです。約3万ちょいですかね。

　それが2023年11月の中旬でだいたい29万文字です。

　何倍でしょうか、約9.6倍ですね。

　まぁ世界観がある程度書きやすいっていうのと、短編連作を想定して「いつ終わってもいい」という構成にしたので「いつ始めてもいい」状態であるというのもあるんですけど。

　最初はなろうで投稿しつつ、XでRT企画に参加しながら自分でもRT企画をやっていました。

　その後、伸び悩みを感じてカクヨムに転載して8月にドラゴンノベルス小説コンテストの最終選考に残る(ドラゴンノベルスで最終選考まで拾ってくださった名も知らない編集者様ありがとうございました。非常に救いになりました)。まぁその後落ちたんですが。

　11月に8月にスコップされていた記事がまとめられてプチ爆発。

　ノベプラにも上げつつ(単純作業が多いのでまだ最新話まで遠いです)、次の話を考えつつ、エッセイ書いてます(おい)。

　まぁ、「書きたいもの」書いてたら3万文字なんでコンテスト参加している方はわかりますよね。「書きたいもの」で終わっていたら「コンテストにすら参加できない」ことを。

　つまり最終選考に残ることもないし、スコップされることもなく埋もれていたわけですね。

　頭の中で10万文字分の話はあったんですよ?　ただフォローされたり評価されなかったら10万いかなかったでしょうし、感想もらえなければその後続けようなんて思わなかったと思います。X上の交流も楽しく書くには結構力になりましたね、カクヨムに投稿することにしたのもXの交流がなければしませんでしたし。

　ドラゴンノベルスのコンテストに落ちたときにコメントしてくださった読者様がいなければ続き書こうと思うのがもっと遅いか、モチベーションを失ってフェードアウトしてたかもしれません。ファンアート頂いて毎日見返してニヤニヤすることもなかったかもしれません。

　すべては読者様がいてこそ。Xでのフォロワー様がいてこそだったんです。

　本当に、本当にありがとうございます。

　そして、感想を残すことは、読む側じゃなくて書き手が考えてほしいんです。

　私がなぜ他の作者様の作品を読むのか、というのはそういうところがあります。私にできることに限界はありますが、できる範囲で応援したいのです。

　まぁ、テンプレで無差別に企画に参加するような方にちょっとよろしくない感情抱いたりはしますが。

　生きろ、そなたは美しい。

　たった一言でも、世界を救う瞬間はあるんです。

あとがき

　それはそれとしてコミュニケーション苦手なのでXこわひ。