文末とかリズムの話
よく文章の最後が「~た」で連続しないように、とか書かれていませんか?
気にすべきは文章の最後というよりも時制の方を先に気にしてほしいな、というのが個人的な意見でございます。
過去の話なのに現在進行形にしてはいけないでしょう?
――例文だよ――
明日、この学校を去る。
なぜかというと学校の単位が足りなかったからである。
必死に勉強した。しかし、授業についていけず単位を取り損ねた。
そして退学が決定した。絶望した。もうダメだと泣いた。
――終わりだよ――
これを連続させないように、だけで変えてみますね。
――例文だよ――
明日、この学校を去った。
なぜかというと学校の単位が足りなかったからである。
必死に勉強した。しかし、授業についていけず単位を取り損ねる。
そして退学が決定した。絶望する。もうダメだと泣いた。
――終わりだよ――
さすがにここまで露骨に時制がぐっちゃぐちゃな文はないでしょうが、まぁ連続しないことを意識し過ぎた結果、似たような文になる人は少なくないです。
文章の書き方にとらわれず、いかに伝えやすいかを考えましょう。
連続させない書き方ならこういう風にしていきましょう。
――例文だよ――
明日、この学校を去る。
なぜか。単純に単位が足りなかったからだ。
これでも必死に勉強したのだが、授業についていけず単位を取り損ねた。
そして退学が決定してしまったのだ。絶望した。もうダメだと泣きまくった。
――終わりだよ――
声に出して読むのも有効的です。
声に出して読んで、テンポ良く読めるか、大事なことです。恥ずかしいでしょうが、読んでみて違和感を覚えたらそれを消すように推敲を重ねていきましょう。
おめえの小説の文章はどうなってるんや? という方。
とりあえず『ソロ冒険者レニー』から抜粋してみますね。
――抜粋だよ――
冒険者の八割以上がパーティーを組んで活動している。
魔物討伐やダンジョン探索などがソロだと単純に厳しいというのもあるが、受けられる依頼に制限がかかりやすいというのも大きな理由だ。
ソロでのメリットは自身の裁量で全て決められるくらいである。
依頼が張り出された掲示板を前に、レニーは腕を組んで唸っていた。
受けたい依頼がない。
適当に薬草採取や魔物退治の依頼を受けてもいいのだが、薬草採取は月末月初に受けている依頼であるし、魔物退治は現状お金に困っていないから受ける意味を見出せなかった。こうなるとどれを受けるのが楽かという話になってくる。
――終わりだよ――
何を意識するかで文章の形は変わってきます。自然と文末被りがなくなったりすると思うので、意識するものを間違えて個性を見失わないようにだけ気を付けてください。
え? 書籍化してないのにえらそうなこというな?
死にますよ、私が。
では今回はこの辺で。
あとがき
ちなみに抜粋した作品、ボクッ子が出ます。(宣伝)
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