概要
求婚? 私に? 人違いです。私はカナリア令嬢ではなくただの鶸です。
キャネリエ家にはカナリアと呼ばれる令嬢がいる。
その歌声は癒しと繁栄をもたらすと言われ、貴族だけではなく、王族や他国からの貴賓にも重宝されていた。
そんなカナリア令嬢と間違えられて(?)求婚されたフィリオーネは、全力で自分はカナリア令嬢ではないと否定する。
「カナリア令嬢は従妹のククルの事です。私は只の居候です」
両親を亡くし、キャネリエ家の離れに住んでいたフィリオーネは突然のプロポーズに戸惑った。
自分はカナリアのようにきれいに歌えないし、体も弱い引きこもり。どちらかというと鶸のような存在だ。
「間違えてなどいない。あなたこそカナリアだ」
フィリオーネに求婚しに来たのは王子の側近として名高い男性で、通称蛇令息。
蛇のようにしつこく、そして心が冷たいと噂されている彼は、フィリ
その歌声は癒しと繁栄をもたらすと言われ、貴族だけではなく、王族や他国からの貴賓にも重宝されていた。
そんなカナリア令嬢と間違えられて(?)求婚されたフィリオーネは、全力で自分はカナリア令嬢ではないと否定する。
「カナリア令嬢は従妹のククルの事です。私は只の居候です」
両親を亡くし、キャネリエ家の離れに住んでいたフィリオーネは突然のプロポーズに戸惑った。
自分はカナリアのようにきれいに歌えないし、体も弱い引きこもり。どちらかというと鶸のような存在だ。
「間違えてなどいない。あなたこそカナリアだ」
フィリオーネに求婚しに来たのは王子の側近として名高い男性で、通称蛇令息。
蛇のようにしつこく、そして心が冷たいと噂されている彼は、フィリ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!歌を忘れたカナリアは、歌うことができるのか
突然プロポーズされたフィリオーネ。シャルペ侯爵令息のゼインは、『カナリア令嬢』にプロポーズするはずだった。
「プロポーズする相手間違ってますよ」
しかし彼は頑として「間違ってない」と言う。
フィリオーネは、従妹のククルと違い、歌が下手。『カナリア令嬢』であるはずがない。
――両親を亡くし、叔父一家に虐げられてきたフィリオーネ。キャネリエ家では『選定の儀』で選ばれた歌姫が当主になるのだが、ククルに「あなたの歌は下手だってみんな言っている」と言われ、自分は歌が下手なのだと思っていたのだ。
『蛇令息』と言われたゼインに出会ったことで、フィリオーネは自分が置かれていた環境について知ることに…続きを読む