夢現を歩く夫婦、その行く末は

神の生贄に捧げられた盲目の少女が、その神らしき何かと出会い、夫婦となる。

昔ながらの因習、人間の業、決して明るくない暗い世界から始まるお話です。
しかし、ただおどろおどろしいだけではなく、圧倒的な文による美しい情景と心理描写は本当に見事。
恐怖も感動もときめきも、すべてがこの一作で楽しめます。

全体的に幻想的な和風世界を静々と進んでいくが、夫婦二人の息遣いが文から聞こえてくる。

そんな不思議な夫婦のお話を、是非その目で読んで欲しい作品です。

その他のおすすめレビュー

木曜日御前さんの他のおすすめレビュー181