因習にて、夫婦となる

昔ながらの因習が残る地で、盲目故に少女は生贄に選ばれる。
決して明るい始まりとは言えない嫁入りではある。そこには人の業も絡み、情景描写と相まっていっそおどろおどろしさすらも感じるほどなのだ。

けれど、読み進めていって欲しい。
彼らは彼らの夫婦の形を作り上げる。それは人であるとか、生贄であるとか、そういうものは関係がないのだ。
こうありたいという夫婦の形を、彼らは作り上げていく。

どうぞ、彼ら夫婦を見守って欲しい。
最後には「ああ、良い夫婦だ」と、きっとそんなことを思うのだ。
ぜひご一読ください。

その他のおすすめレビュー

千崎 翔鶴さんの他のおすすめレビュー829