人の業、そして夫婦愛へ

刀根田村には毎年、八千矛神に供物を捧げる神事がある。
しかし、十年に一度だけは生きた贄を。
そう、主人公の椿は盲目故に選ばれてしまった。

重厚感のある世界観から始まる和風ファンタジー。
独特の村ならではの仕来たりや、風習を交えながら物語は進み……。
人の業というものを感じざるを得ませんでした。

けれど、椿と朧の二人の関係性が、この世界観を緩和させてくれます。
そこもまた魅力的な作品なので、是非、読んでみてください。
特に和風ファンタジーが好きで、異類婚姻譚が好き、という方にオススメです。

その他のおすすめレビュー

有木珠乃さんの他のおすすめレビュー207