【仮】戦え！！ボクらの煩悩wars ～風葬の地、京都編～

　最初に説明しないといけない事がある――。

それは、この物語で出てくる『卜』は、漢字で記し、音読みでは「ボク」と読む。そもそも、昔の中国ではカメの甲羅を火で炙り、割れた亀裂の状態で吉凶を判断し、国の方針を決めていた。よって、その占いを「亀卜（きぼく）」と呼ぶ様になった。やがて、「卜」の文字単体でも「占い」の意味を持つ様になったのだ。そして、平安時代になると、政治の行方や神聖な仕事、易者等が後の陰陽師たちであり、「卜部（うらべ）」という中には特別な性、苗字を都で与えられていた――。

では、これから始まる物語は、旧小栗栖城跡近くのポツンと二軒家ある内の一軒家から始まる。その主人公である少女は、両親の離婚問題を争っている最中に、ある不思議な本と出合ってから。次々と、謎の事件が起きてしまう。又…続きを読む