第11話 娘婿から、後輩保母へのバトンタッチ
趣味と仕事、それ以上に、生活と仕事が一緒になるというのは、やりにくい部分はあったと思います。
そんな仕事を、義母は40年近くもやってきたわけです。
娘婿だからというのではなく、社会人としても、山上敬子先生の保母生活において得られた貴重な財産は、社会に還元していただきたいと思っております。
これは親族としての願いではありません。
社会人の、いえいえ、人生の大先輩への、お願いです。山上敬子先生がお持ちの貴重な経験を、どうか、皆さんお一人お一人、活かせるようにしていただきたい。そのためにも、この講座をもっと活用していただければと、思っております。
まとまりが悪くなりましたが、これにて、私の御挨拶を終わらせてください。
それから、私が言っていいのかわかりませんけど(ここで、ぜひその件をとの伝言あり)、大丈夫とのことで、私より申し上げます。
私自身はよつ葉園で一度しかお会いしておりませんけれども、現在よつ葉園で保母として山上敬子先生の後任を務めておられる、吉村静香先生が来られています。
吉村先生、どうぞ、こちらへ。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
拍手の中、吉村保母が壇上、と言っても特に段差はないが、紙芝居の木枠の横の位置にやってきた。
そのまま、伊藤氏がマイクをもって話す。
「主催者様からご依頼があったそうです。山上先生の後を継いで現在よつ葉園で保母として活躍されている、吉村静香先生に、御挨拶と言いますか、少し御話しいただければと思います。それでは、吉村さん、よろしくお願いいたします」
大先輩保母の娘婿よりマイクを受取った後輩の保母が、話を始めた。
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