バレリーナといえば、優雅、しなやか、滑らかさ、立ち姿の美しさ、躍動感——そんなイメージが思い起こされる。それはしかし、観ている側のイメージだ。その裏にはひたすらの訓練とイメージを現実に変えるための技術、さらにはその先を目指す内なるパワーがもたらす何かがある。小説も同じだ、と思った。ひたすらな情熱をカンバスにぶちまけたような芸術もあれば、技術と抑制によって細部を組み上げていき、総体として感動を呼び起こす芸術もある。後者が芸術になるには、この作品の主人公のようなストイックさとクレバーさが必要なんだ、と思う。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(60文字)
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(158文字)
躍動する筋肉完成された演技は、筋肉あってこそ筋肉があるからこそ美しく、誰もを魅了する作品となる
短編なのでこれ以上はネタバレ。応援してます!
もっと見る