人が人たる理由。
生物としての本能、人間としての理性。
では姿形が人間のまま「化け物」になったとしたら。
そして人間への同族親和性さえも消えて行くとしたら――
自分が自分でなくなったとき。
アイデンティティを問いかける間もなく生死を問う事態が迫って来て。
人はどれだけ正気を保てるのだろうか――
そして残された人間性への手綱が切れてしまったとしたら――
無駄のない文体で描かれる現代ダークファンタジー。
願わずして人間社会から外れる異能に目覚めた主人公。
人間でなくなったことを自覚し、殺人衝動を受け入れ。
それでも手元に残った人間性に縋りながら生き抜いていく。
猟奇的な異能バトルの中で、泥臭い人間らしさが描かれる。
削ぎ落されて最後まで残るものは一体、何だろうか。
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Xの企画で参りました。
第42話まで読みました。
完結まで頑張ってください!
日中に大手を振って歩けるのは、人間の大通り。
──なら、夜影に隠れる外れ道は、誰の道?
闇に紛れ、人外たちが跋扈するダークでスプラッタなバトル系ローファンタジー。
魔術師、外道者、殲滅部隊。これらの単語が大好きという方にオススメな一作です。
接触相手の未来を短期予知する少年、武藤圭介を主人公として進む本作。
様々な人外が登場しますが、彼らをどう定義するのかが気になる作品だと私は思います。
現行の人類から進化した種か、突然変異か、それとも亜種ですらない別種?。
辿っている外れ道をどう歩いているのか、登場人物ごとの差異が見られるのが面白いです。
一言でまとめるのなら、人外バトル。これが好きな方には、今すぐ読んで欲しいです。