概要
翼あるものたちよ、はばたけ。
赤子を取り上げ、病を癒し、星を読み、死者のために歌う――そして、海をゆくものに良い風を与える。女神ミセルマの力を持って生まれた〈ミセルマの子〉は、古くから森の賢者としてミゼルカの人々に敬われてきた。
しかし、こんな風聞が連日取りざたされるようになった――「数年前の戦争で従軍した〈ミセルマの子〉が、相手国の民間人をその力の犠牲にした」と。
〈ミセルマの子〉であるミカゼは、海軍将校のニルス・パーミリオの勧誘を拒否し、窮地に陥ったところを商船ベルマリーの航海士カツミに救い出される。ミセルマの子がいてくれるとありがたい――ベルマリー号の面々の温かさに心を動かされ、ミカゼは彼らと航海をすることに。
その背後にうごめく、不穏な陰謀の影。妙な嵐に流されて辿り着いたレーヌ・エリス島で、ある男が秘められ
しかし、こんな風聞が連日取りざたされるようになった――「数年前の戦争で従軍した〈ミセルマの子〉が、相手国の民間人をその力の犠牲にした」と。
〈ミセルマの子〉であるミカゼは、海軍将校のニルス・パーミリオの勧誘を拒否し、窮地に陥ったところを商船ベルマリーの航海士カツミに救い出される。ミセルマの子がいてくれるとありがたい――ベルマリー号の面々の温かさに心を動かされ、ミカゼは彼らと航海をすることに。
その背後にうごめく、不穏な陰謀の影。妙な嵐に流されて辿り着いたレーヌ・エリス島で、ある男が秘められ
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!祈りを込めて乙女は風を編む。海洋ファンタジーの良作!
戦いを繰り返す三つの国。それぞれには古の神の力を受け継ぐ神の子が生まれる。
主人公の少女ミカゼもその一人で「ミセルマの子ら」と呼ばれる。
風を操る力をロープの結び目に込めたり、薬草や様々な知識を人々に教えて「森の賢者」と言われてきた。
けれど国は神の力を受け継ぐ彼らを「異端」として迫害の力を強めていく。
故郷メーアの人々も例外ではなく、ミカゼのことを次第に疎んじていく。
「新しい風が吹いたなら、逃してはならないよ」
彼女を助けるベルマリー号の船長、マリーの台詞がかっこいい。
ミカゼの出自や両親の死にまつわる秘密も惹き込まれます。
彼女を保護という名目で追いかける青年、海軍秘書官・ニルス…続きを読む