概要
お梶さまは誰に殺されたか。
詩人・歌川一馬の招待で、山奥の豪邸に集まった様々な男女。邸内に異常な愛と憎しみが交錯するうちに、血が血を呼んで、恐るべき八つの殺人が生まれた――。角川文庫『不連続殺人事件』所収。
(※キャッチコピーは本文より抜粋)
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おすすめレビュー
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- ★ Good!娯楽としての
坂口安吾や、その友達。そこにだれだれがいるのか、私は知らず、調べようとまではおもいませんが、そこには平野謙がいたらしいことは知っています。
それはなにかと言えば、謎解きを娯楽にして楽しんでいた文壇のひとが少なからずいたということ。
江戸川乱歩が宇野浩二の影響をうけ、横溝正史の作品に谷崎潤一郎が跋をつけたり、を考えれば、後の純文学とは全く異なる読み物となりしさまとは別様であったことは不思議でもなんでもないでしょう。
そして、読むに飽き足らずものしてやろう、というのは自然な流れ。
そんな時代の、風俗のみならず、文壇の様子をかんじとれもする、おもしろい読み物。
一読の価値はあります。