なにがあってもすきでいて

宿屋の主人を務める翔吾。彼を悩ませるのは近所の山で起こった「事件」と自身の体調不良。
ある日、常連客の橘から「友人を住まわせてやってほしい」と頼まれた翔吾は、断りきれずに承諾してしまう。橘が友人として連れてきたのは、どこか不気味で美しい、謎の男だった。

※改訂しました。
　一部、エピソードを分割したため、話数が変化しております。(2023/9/12)

「登場人物紹介」

・巳澄翔吾（みすみ　しょうご）
　宿屋「巳澄屋」で働いている男性。今年で３５歳。
　巳澄屋の主人は翔吾の父親だったが、わけあって今は翔吾が主人を務めている。
　最近、体調不良に悩まされている。

・橘（たちばな）
　巳澄屋の売店をよく訪れる、常連客。
　丸メガネをかけた細身の男で、年齢不詳。
「名家の息子で地主らしい」と…続きを読む