壮大な世界を少年は旅する 美しい映像を見るようなハイファンタジー

この物語を読むとき、いつも「絵本を捲るようだ」と思う。それほどまでに鮮明に、主人公セラの住む世界の映像が目に浮ぶ。

精霊の姿を見ることが出来るセラはいつも孤独で、家族にも本当の気持ちを話すことが出来ない。そんなセラはある日突然いなくなった父の姿を求め、精霊に導かれ大樹の元を訪れる。

この冒頭の物語だけで完結としていいほどのスケールに圧倒される。だが、物語はここからだ。

セラは壮大な旅にでて、幼い弟トニヤが兄を追う。

旅先で出会うユニークな人々、そのふれあいの中でセラとトニヤは成長していく。この物語には、家族愛や兄弟愛、そして少年の成長など様々な要素を含んでいる。

セラは求めるものに出会えるのか。彼の旅の終点はどこにあるのか。

端正な文章で綴られた壮大なファンタジー。絵本を捲るような美しさと、映画を見るようなスケールの大きさ。

この物語を読まないのは、勿体ない。是非多くの方に読んで欲しい!

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