これは、読む演戯〈エンターテイメント〉!

国一番の役者の娘・燦珠は華やかさも実力も申し分なし。でも、舞台で舞うのは男が一般的というのが世間の常識。
そんな現状に不満を抱く燦珠の舞を観て、謎の美青年が告げます。
「後宮にある女だけの戯班(げきだん)で舞わないか」と――。

中華をベースにした後宮物……文字にするとそうなのですが、この物語は宝塚的な劇団をテーマにしていて、歌あり踊りありととにかく華やか!
物語のテンポもとてもよく、しかも次々と気になる事件が起こるので先が気になって仕方がありません。

後宮には渦巻くドロドロとした問題やきな臭い陰謀などが盛りだくさん。それでも主人公は持ち前の明るさとポジティブさ、そして舞と踊りで、闇をはらう光の如く気持ちよく問題にぶつかっていきます。
主人公にも引けをとらない癖のある登場人物たちも魅力のひとつ。
さらに、思わず息を止めてしまうほどの迫真の舞台シーンの数々や、数年前に亡くなったとされる幼き皇子の謎、息もつかせぬ展開の数々…ここに挙げきれないほど魅力がたくさん詰まっています。

とにかく、まずは1話目を覗いてみてください。
燦珠のきらきらしい演技があなたを出迎えてくれることでしょう。
さらにそれを凌駕する歌と踊りがその先にも満載。
ぜひあなたの目で綺羅演戯を体感してください!

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