概要
そんな街に昔からあるうわさ。このネオバビロンには不老不死がいるらしい。
不老不死の名は三鷹、美貌の青年はとある新興宗教団体の生き神を名乗っていた。
その新興宗教団体の「御開帳の儀式」の場に潜入していた探偵(という名の何でも屋)の青年・沢巳はその三鷹に圧倒され、一方で三鷹もまた沢巳に興味を持っていた。
三鷹の自室に招かれ、彼の自由奔放さにあきれる沢巳だったが、そこに不老不死の捕獲命令を受けた傭兵集団アオサメ団が襲撃する。銃を向けられた三鷹をかばった沢巳は死に瀕するも、三鷹の心臓を体内に埋め込み不老不死として復活し、そのまま二人はその場から逃亡、アオサメ団から追い
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!未来なき退廃都市で出会う永遠のグロテスクロマンス
バビロン、Rapやレゲエ用語では不条理な権力という意味を持つ言葉。
そして、この話の舞台はまさに不条理極まりないです。
腐った権力、薬、暴力、血。
弱者は搾り取られ、淘汰される。
そんな、サイバーパンクと言うにはかなり腐敗しきった退廃都市。
そんな世界の中で、二人の男が出会うのですが、出会い方がまさにグロテスク。エグい。とてもエグい。
でも、この世界観だからこそ、この文章だからこそ、エグい内容が心に刺さる刺さる。
特に生き神様こと三鷹による、どろどろと欲にまみれて、自己中心的かつ享楽的な性格も良い。そして、それによって運命を変えられてしまう沢巳もまた、真面目だけど一筋縄ではいかない男。
3…続きを読む - ★★★ Excellent!!!何を食べて育ったら、こんなに素晴らしいセンスが身につくの!?
カクヨムさんの仕様で★が3つまでしか入れられないのですが、できることなら100でも1000でも入れたい、そんな作品です。
文の構造的に難解なところは全くなく、すらすらと読めるのに、言葉のチョイスが絶妙でセンスが光り輝いています。
まず、「永久連理のネオバビロン」というタイトルがカッコイイ!! 私は大好きです!
そして冒頭の
>金銭と流血に飾られて、倫理はとうに化石になって、司法も警察も形無しの街。
という部分で、あっという間に心を掴まれました。
この一文で、ストーリーの世界観がパッと伝わります。
>「……泥中の蓮とはお前のためにあるような言葉だな」
>「この街で己の欲望以上に確かなものが…続きを読む - ★★★ Excellent!!!耽美×浪漫×サイバーパンクバディアクション!
不老不死の主人公――三鷹と、三鷹によって不老不死にされたもう一人の主人公――沢巳の出会いと、これは馴れ初め、と言っていいのだろうか……! とにかく読み終わった頃には二人が推しでした。箱推しとはこういう事を言うのか! という気持ちでいっぱいです。
不老不死の要素らしく流血系のグロテスクな所もあるのですが、それがどうしてか色気がある。かと思えば浪漫溢れるロケットパンチが飛び出たりと、情緒のジェットコースターを楽しめます。
怪しい新興宗教への潜入と二人の出会いから逃亡編に入るのですが、そこで出会うキャラ達や世界観がまたとても良い! これはこの先、二人が倫理退廃都市ネオバビロンでさらなる活躍を見せて…続きを読む