概要
中華風オカルトサイバーパンクキョンシー師弟百合メタSF
とある街のはずれにある団地。そこは治安が悪く、不法入居者が多くいた。
そんな団地の廊下を歩く影が二つ。死体売りとキョンシーだ。
彼らはある男に娘の死体を買いたいと持ち掛ける。
そんな団地の廊下を歩く影が二つ。死体売りとキョンシーだ。
彼らはある男に娘の死体を買いたいと持ち掛ける。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!故に少女は、然らしむべく屍になる
古典的なキョンシーホラーと正統派サイバーパンク。
そこに極めて濃密に凝縮された道(タオ)のエッセンスが滴る。
序盤、父親に娘の死体を活用する目的を明かす語り口に、理想や崇高さが微塵もなく、ただ即物的で実利的なやりとりの末、滑稽になるほど容易く人が死んでいく。その有様は、正に無数の命を使い潰しながら積み重ねてきた彼女の死生観が反映されたシニカルなリアリズムだ。
物質的な死には本来尊厳も畏怖もなく、故に新鮮な肢は素材となる。閉居して生きながら死の運命を待つ住民達がネクロマンサーにはマテリアルに見える。ならば生死の線引きはどこにあるのか。きっと彼女はこう答えてはぐらかすのだろう、「未ダ生ヲ知ラ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!キョンシーの少女は何の夢を見る?
キョンシー! それは死者となった人間が、夜中に動きまわるという中国に伝わる妖怪の一種! 30年ぐらい前には映画にもなって、死後硬直の影響で、両腕をピンと伸ばして直立してピョンピョン跳ね回る姿が当時の少年少女に絶大なインパクトを与えた! 知らない人はお父さんお母さんに聞いてみよう! さて、本作はそんなキョンシーにサイバーパンクなSF要素を組み合わせた異色の一作である。
物語の始まりとなるのは九龍城のごとく荒れ果てた団地。すっかりスラムと化したこの場所を訪れるのは、黒い雨合羽を着た猫背の女と額にお札を張った棺を担いだ殭屍(キョンシー)の少女。この冒頭のビジュアルが凄くカッコよくて、作品全体の世…続きを読む