面白すぎてレビュー書き直してしまいました。
これから読もうと思っている皆様、
平日に読むと、確実に夜更かし決定ですから
土日祝日を選んで読むことをお勧めいたします。
いや、面白い。
車にひかれそうになった猫を助けようとして命を失った元人間が異世界転生した仔猫さんが主人公です。
仔猫さんは転生直後にいろいろあって出会った傭兵団の団長さんに名前を貰います。
猫と出会う時は必ずご縁がありますから、
団長さんはきっと猫と出会うべくして出会ったのでしょう。
名前をもらった仔猫さんは結果的に傭兵団を知らず知らずのうちに、まとめ、癒し、導いていきます。
もちろん本猫に全く自覚はありません。
そこが最高です。
ハラハラドキドキの戦いの場面でも、仔猫はあくまでも仔猫です。
そして、気がつくと、仔猫を中心に団がまとまっていきます。さすが猫です。
ライオンになるかな、と若干期待されている部分もありますが、多分なりません。
大人になったとしても、ファビュラスでビューティーな猫さんです。
そして、もう一つ注目して欲しいのは、コメント欄。
いろんな方がいろんな意見を述べていますが、お返事がほぼ猫さんです。
コメント欄も合わせて読むと、とても温かい気持ちになれる作品です。
これ絶対、猫好きさんは大満足だし
猫好きでない方は猫が好きになります。
とうとう、猫は大きな戦いにも同行するまでに成長しました。
とっても可愛く周りをメロメロに癒す仔猫のままですが。
子猫主人公だからゆるふわファンタジーかと思いきや、世界観はハードでシビア。強大な魔物に生存圏を奪われた人類サイドの治安がとても悪い。人命の軽さからしてダークファンタジーと言っても過言ではないはず。
メインキャラクターもスゴイ魔法を駆使して華麗に戦う騎士や魔法使いではなく、社会構造の底辺に近い傭兵団だけあって泥臭い。だがそこがいい。生きるために必死に足掻き続ける姿に血の通った人間らしさがあります。
そしてそこに颯爽と現れるフワフワの毛玉。
お辛すぎる世界にもたらされる小さな癒し。
この子猫主人公のお陰で荒んだ世界の血生臭い物語を読んでもストレス値が安定します。
シリアスすぎる小説は無理!という人でも読めるかもしれません。