第十二話 獣神国へ
突如、青龍東洋国の港町を襲った伝説の魔物、ドラーケンを倒した竜星達
竜星「ふぅ、色々あったがようやく白虎獣神国に行けるな」
エリス「ティアのお父さんとお兄さんを必ず助けようね」
ティア「ありがとう、竜星、エリス」
アメリア「白虎獣神国は同盟国ですから私も同盟国の姫として協力するわ」
白虎獣神国の姫、ティアの頼みでティアの父兄を助ける為白虎獣神国行きの乗合馬車を使い白虎獣神国に向かう竜星達
そしていくつかの町を経由し、国の検問所を通過し、ようやくティアの故郷白虎獣神国に着いた。
竜星「んー、やっと着いたな」伸びをする竜星
エリス「ここがティアの国なんだね」物珍しそうに周りを見るエリス
アメリア「ですけどおかしいわね、前に一度来た時はもっと活気があって賑わっていたのにやけに静かね。それに賭博場に娼館と前にはなかった建物がたってますね」前とは雰囲気が違うというアメリア
ティア「兄の命令で建てられたんだよ。兄はそんな性格じゃない、元は武道を極めようとする武人だったんだ。だけど、父が倒れてからは文も学び始めて、父が回復するまで政を行ってた。そして後は竜星とエリスに話した通りだよ」
前に聞いた、ティアの兄が突然豹変した事だ。まぁ、絶対魔王かその手下の仕業だとしか言えない。そうでもない限りそんないかにも武人肌な奴が急に人が変わるわけが無い。
ティア「とりあえず、王城に行こう。僕がいれば兵士達も通してくれるし」
竜星「見ず知らずの他人を簡単に入れるのか、警備が少し甘いんじゃないか?」
ティア「大丈夫だよ、この国にも勇者と聖女を呼ぶってお告げは既に知れ渡ってるし、アメリアの国は同盟国だからね」
エリス「なら、大丈夫だね」
そして王城まで辿り着いた竜星達、城は西洋の城というよりインドとかで見かける宮殿タイプだった。だが、巡回どころか門番らしき兵士がいなかったのだ。
竜星「ティア、なんで兵士が一人もいないんだ?門番もいないなんて不用心すぎないか?」
ティア「いや、僕が国を出る前は確かにいたよ。やっぱり兄が何かしたのかもしれない、急ごう」
ティアが駆け出そうとする前に竜星が手で静止した。
竜星「待て」
ティア「どうしてだい?」
エリス「竜星、どうしたの?」
竜星「今、"気配察知"を使って中の様子を探ってみたんだが、城の一番奥、多分謁見の間だろう。そこに沢山の気配が集まってる。つまりだ、そこまで一気に飛んでしまえばいい。丁度使えそうなスキルがあるしな。」
エリス「えっ、竜星いつの間に⁈」
竜星「乗合馬車の中でだ。コモンスキルの記憶回収魔法の"リコール"とEXスキルの"転移魔法"、転移魔法は使用者の行きたい場所を頭に思い浮かべる必要がある、だからティアから謁見の間の光景を思い浮かべてもらってその記憶をもらう、そしたら俺がそこを思い浮かべて、転移魔法で飛ぶ。という事だ」
一通り覚えた、スキルの説明(リディアに教えてもらった)をして転移の準備をした。
竜星「みんな、準備はいいな!」
エリス「バッチリだよ!」
ティア「さぁ、行こう!」
アメリア「お任せください、勇者様!」
城の謁見の間まで転移してきた竜星達、景色が一瞬で変わり、目の前にはティアと同じ銀色の髪をしていて玉座に座っていても強者特有の雰囲気を感じさせる白虎の獣人がいた。そしてその周りには人間、獣人、エルフ等の様々な種族がいたが、全員何かおかしい。
全員が虚な目していて意識がはっきりしてないのか、一言も喋らないしぼーっとしている。
ティア「兄さん!いい加減こんな事はやめて!」
エイス「なんだ、誰かと思えばティアか。こんな事とはどういう意味だ?俺はいずれこの世界の全てを手に入れ、王になる存在だぞ。その第一歩としてこの世の女は全て俺のものとすることにしたのだ。」
明らかにおかしいし、言ってる事もメチャクチャだ、竜星は即座に"鑑定"を使い状態を調べた。
「エイス=ワイルド(悪魔付き)
種族 獣人(白虎族)
性別 男
LV55
装備 霊槍白虎
体力600
攻撃力800
防御力800
俊敏力850
魔力400
魔耐力500
コモンスキル
獣王流武闘術 爆雷
EXスキル
収奪の魔手 マリオネット
称号 強欲の魔王 白虎獣神国国王 」
竜星「....魔王、やはりか」
竜星の悪い予感は的中してしまった様だ。
ティアの兄は既に魔王に取り憑かれていたんだ。
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