第十四話 超EXスキル "勇者の闘魂"
龍星の怒りが爆発した瞬間、リディアが新たなスキルを獲得したことを知らせた。
だが、今の龍星には心底どうでもいい事だ。幼馴染と仲間を奪われた怒りでどう言うスキルか今は聞く気はない。
龍星(超EXスキル?どう言うものか知らないが、使わせてもらおう。あいつだけは絶対に倒す!それじゃあ、発動!"勇者の闘魂"!)
スキル発動と同時に龍星は自分の体の中からものすごい力が湧き上がってくる。
超EXスキル"勇者の闘魂"は一時的に全ステータスを100倍にすると言うぶっ壊れスキルなのだが、覚醒条件があり、それを満たさないと発現しない上に覚醒条件が難しいものばかりなため、超EXスキルと言われる。
そして龍星の現在のステータスはこうなっている。
「リュウセイ=カンダ
種族 人間
性別 男
レベル50
装備 龍王シリーズ
体力10000→10000×100=1000000
攻撃力10000→10000×100=1000000
防御力10000→10000×100=1000000
俊敏力10000→10000×100=1000000
魔力10000→10000×100=1000000
魔耐力10000→10000×100=1000000
コモンスキル
神田流剣術 神田流武術 気配察知 弱点看破 剣聖 武人 飛翔 全能力値10倍 リコール
EXスキル
ガチャ 鑑定 始原流 転移魔法
超EXスキル
勇者の闘魂 」
龍星「いくぞ!」
俊敏力100万の速さで"飛翔"で部屋を飛び回る龍星、その速さは最早神速の域である。
龍星「神田流武術 破岩拳!」
一瞬でエイスの懐に迫った龍星、実家直伝の武術のひとつ、"破岩拳"、 岩をも砕く一撃を放った。
エイス「ぐはぁっ!」
幾ら動体視力が人間より優れている獣人でも流石に俊敏力100万の速さは目で追えず、エイスは龍星の一撃をモロにくらい体をくの字に曲げて壁に叩きつけられた。
龍星は間髪入れず、再び肉薄する。
エイス「ぐっ、人形ども!我を守れ!」
エイスが命令を出すと、操られている城の兵士たちやエリス、アメリア、ティアも俺に向かって来た。だが、逆に落ちついていた俺に対して、向こうは焦っていた。それ故に操り方が単調になっていた。おかげで僅かに通り抜けられる隙間がみえた。
俺は"ストレージ"に龍王の双剣をしまって、魔法の巻物と同じく買っておいた。刀を取り出した。別に何の魔法も付与されていない普通の刀だ。
俺は心を落ち着けて腰を落とし、抜刀の構えをとり、向こうの攻撃が当たる寸前に間をまるで唸る雷竜の様にすり抜ける。
龍星「始原流六ノ型 雷竜の舞!」
一瞬でエイスのもとにたどり着いたが、エイスを守る様に女騎士が剣を振り上げていた。恐らくティアが言っていた側近に取り立てた女騎士だろう。
女騎士「勇者よ、その命、貰い受ける!」
龍星「邪魔だ!始原流七ノ型 剛閃!」
"剛閃"とは斬撃の剛の「力」、閃の「速さ」の両方を追求した技であり、速い一撃でありながら世界一硬い金属と言われるオリハルコンですら切り裂く技と言われている。
女騎士「ぐぁっ」
エイス「ぐっ、何故だ!我が消えていく!一体何をした!」
黒い瘴気をあげながらエイスの背後から、捻れた二本の角に赤い目、筋肉質な人間の体の背中には四対の蝙蝠の様な翼、竜の様な足と尻尾を持つ悪魔が現れた、こいつが強欲の魔王マモンの本体だろう。
龍星「その答えは実にシンプルだ、光属性の浄化魔法を刀に乗せて切っただけだ」
龍星が振り抜いた刀は刀身が光り輝いていた。実はエリス達をすり抜けてる間にこっそり"ガチャ"を回し、出たコモンスキルが"光属性魔法:上級"だったのだ。その中にある浄化魔法"ライトバニッシュ"の魔力を刀に乗せて切ったのだった。
マモン「おの...れ、勇者...め....」
その言葉を最後にマモンは消滅した。不意に上から視線を感じて上を見ると、何と一緒に切ったはずの女騎士が飛んでいた。しかもマモンと同じ翼を生やし、尻尾も生えている。角はちょっと短いが、何より目を引くのがさっきまでは騎士鎧姿だったのが扇情的な服に変わっていた、その姿はまるで。
龍星「淫魔...」(サキュバス)
龍星がそう呟くと淫魔はさっきまでのはっきりした口調ではなく、おもしろそうな口調で
ミムル「あはっ、その通りだよ勇者様、私は色欲の魔王様に仕える淫魔のミムルだよ、よろしくねっ☆」
龍星「何で色欲の魔王の手下のお前が別の魔王についているんだ?」
ミムル「そりゃー、色欲の魔王様の命令だからだよ。まぁ狙いは君なんだけどね」
龍星「勇者が邪魔だからか?」
ミムル「あはは、違うよー、魔王様がね、君が魔王様好みの容姿だから手に入れたいって言ってたから、バレない様に捕まえて来いって、まぁバレちゃったのは仕方ないか。私は帰らせてもらうけど、魔王様がいる場所の地図をお土産に置いていくよ、じゃっ近いうちに来てね♪魔王様は待ってるから」
そう言って去っていく淫魔、そばには地図らしき紙が落ちていた。
龍星「次は色欲の魔王が相手か」
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