第四話 ギルドに登録

いきなりSSSRの装備が手に入った俺達は、取り敢えず女神がタブレットもどきに入っていた地図機能で街までのルートを確認し、街を目指すことにした。

竜星「なぁ、エリス、思ったんだけどこれって完全にタブレットだよな?」

エリス「え、使い易くて良いと思うよ?」

竜星「まぁ、それはそうだけど、待てエリス何か聞こえる、これは、足音?」

ズシン...ズシン...ズシン

「ねぇ、竜星もしかしなくても私たちの方に来てない?」震える声でエリスが訪ねてくるがその答えが目の前に姿を現した。大きさは亀をそのままででかくした感じだ。と言っても甲羅は岩石のように嫌にゴツゴツしているし、明らかに敵意剥き出しの赤い目がこちらを捉えていた。明らかに友好的ではないのは確かだ。

竜星「へぇ、これが魔物ってやつか。エリス、今回は俺が引き受けるから取り敢えず攻撃が当たらない場所に避難しとけ。」

エリス「えっ!そんな!竜星、一人は流石に無茶だよ!私も一緒に戦うよ!」

竜星「いや、震えてる声で言われても説得力ないぞ。まぁ、少しなら許可するが、不味いと思ったらすぐに引け、いいな!」

エリス「了解!」こうして二人の異世界で最初の戦闘が始まった。

「グオオォォォ‼︎」亀みたいな魔物が雄叫びを上げながら亀とは思えない速さで俺達に向かって突進してきた!いや、見た目が亀みたいだからといって普通の亀と同じではないのは当然だが。

竜星「チッ!」

エリス「ひゃっ!」寸前で俺達は回避したが勢いがあり過ぎたのか、魔物は俺達の後方の木々を薙ぎ倒しながら同じくらいの大きさの岩に直撃して停止した、というより顔面強打して死んだ。実にあっけなかった。

竜星「えっと、一応討伐完了、で良いのか?」

エリス「良いんじゃない?」俺もエリスも一瞬思考がフリーズするくらいあっさりだったのでなんだか拍子抜けだった。

竜星「えっと、とりあえずあいつの死体は女神が言ってたストレージ?ってのに入れておこう。」

エリス「うん、そうだね、あのままだと他の魔物の餌になりそうだし。」俺はタブレットもどきを開いて亀型魔物を収納した。初めて見たがストレージの収納可能容量がざっと100近くあった!取り敢えず今収納した亀型魔物のタッチしてみると説明文みたいのが現れた

(ジャイアントロックタートル 主に森に生息するロックタートルが突然変異で巨大化した魔物。比較的に温厚な性格だが縄張りに入ったり、空腹時は物凄く凶暴な性格になる。基本的には草食だが空腹時は雑食になる。

(状態:死亡  鮮度:新鮮)と書かれていた。この反応何度目だろうと思いつつ、心の中でツッコむ。

(鮮度って魚かよ!死にたてホヤホヤって事か)そんなことがありつつ俺達は何とか街の門まで辿り着いた。

門番「ん、何だ坊主達、身なりからして冒険者か?ならギルドカードを見せてくれ。最近魔王達の動きが活発になっていてな、だからどこから来たのか身分証を門の前で必ず見せなきゃ通れない決まりになっちまったんだ。」

竜星「えっと、俺たちまだ登録してないんですよ。だからまだ冒険者志望者です。」

門番「何だ、そうなのか。じゃあ早くギルドに行って登録してこい。こっちの方は俺が何とか誤魔化しといてやるから。おっと、言い忘れたが自己紹介が遅れたな、おれは青龍東洋国の一級門番のマモルだ、ようこそ、首都セイリュウへ!」そう言ってマモルさんは通してくれた。

竜星「有難うございます、お仕事頑張ってください!」

エリス「良い人だったねマモルさんって」

竜星「そうだな、えーと地図によるとここを右に曲がれば、あった。ここが冒険者ギルドだな。じゃ、さっそくギルドに登録だ!」

エリス「うん!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る