概要
現代日本のとある島。
神社の蔵で目を覚ました少女、鼓御前(つづみごぜん)は、数百年の時を経て付喪神となった、御神刀だった。
悪しきあやかしのはびこる島で、共にひとびとを守る『花婿』選びがはじまる──
※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体などとは関係ありません。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!恋のお相手は転生した弟&元主&生みの親!?
人が心を病むことを、『慰(やす)む』という。
そうした日本中の穢れが潮風にのって集まる島を舞台に、慰(ヤスミ)と呼ばれるあやかしたちを、数百年の時を経て人の姿を得た御神刀、鼓御前(つづみごぜん)が退治する現代和風ファンタジーです。
ヒロインは擬人化した日本刀で美少女。付喪神となって目覚めた御刀さま、鼓御前には覡(かんなぎ)と呼ばれる男性の霊力者がそば付きになる決まりなのですが、なんとその候補者として名乗りをあげるのが、同じ刀であり弟、かつての主、生みの親である刀匠が転生した葵葉(あおば)、千菊(ちあき)、桐弥(きりや)。三人とも前世の記憶をもっているので、それぞれが初登場からすでに鼓御前に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!御神刀の付喪神が恋を知る物語
付喪神となって人間の少女の姿を得た鼓御前(つづみごぜん)を中心とした和風ファンタジー。
鼓御前は御神刀から人の身になったばかりで、人間世界にまだ慣れておらず、だからこそ彼女の言動はどこか幼く、愛嬌があります。
それでいて、数百年の時を渡ってきた彼女の『刀』としての本質は変わっていません。
(レビュー時の)最新話の時点では、鼓御前は自身を『人の身をもった刀』として認識しているように読み取れます。
それは、他人との距離感がやけに近かったり、他人から向けられる感情に鈍感なところがあったりと、そうした部分に現れていると思います。
すなわち、鼓御前の人の心への理解が、まだ遠いものと解釈できます。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!美しい言葉で彩られた和風ファンタジー
『一変して、歓喜に潤む常磐ときわ色の瞳。
肩口にうずめられる顔を、熱い抱擁を、拒否などできるはずもなかった。』
この一節見てください!
すごく惚れ惚れする一節。
甘美なシナリオを、鮮やかに描いた作品です。
主人公は御刀さま、鼓御前。
付喪神として美しき少女の姿として登場します。
しかし、有事の際にはその磨き抜かれた刀身でもって、あやかしや怨霊おんりょうのたぐいとされる〝慰〟を斬ります。
タイトルに『花婿たち」とあるように、主人公を取り巻く男たちが登場します。そのなかでも、青葉時雨は同じく刀の付喪神だった存在で、鼓御前の弟にあたる人物です。
青葉時雨の刀はすでに折…続きを読む - ★★★ Excellent!!!非テンプレなファンタジー少女漫画風な作品をお求めの方、ここにあります!
最初に言っておきます。
閲覧する際は多量のキュンで顔がにやけてしまうので、周囲に人がいないことを確認してお読みください(すごいにやけ顔でレビューを書いています)。
ヒロインは刀の付喪神で、人間に転生したかつての弟刀に溺愛され、夫婦のように連れ添ったかつての主に応急処置のキッ……をされ(照)、そしてさらに彼女に執着する謎の男がもう一人……。こんなに愛されていいのかしら、私←(ちがう)
売ってる乙女ゲームの原作では?と思うくらい、張り巡らされたキュン。まず輪廻転生の部分で尊死なのです。愛は時を超えるのです!!そして人の身体に不慣れなヒロインはちょっと倫理観がズレていて、読者は良い意味でハラハ…続きを読む