美しい言葉で彩られた和風ファンタジー

『一変して、歓喜に潤む常磐ときわ色の瞳。
 肩口にうずめられる顔を、熱い抱擁を、拒否などできるはずもなかった。』

 この一節見てください!
 すごく惚れ惚れする一節。
 
 甘美なシナリオを、鮮やかに描いた作品です。

 主人公は御刀さま、鼓御前。
 付喪神として美しき少女の姿として登場します。

 しかし、有事の際にはその磨き抜かれた刀身でもって、あやかしや怨霊おんりょうのたぐいとされる〝慰〟を斬ります。

 タイトルに『花婿たち」とあるように、主人公を取り巻く男たちが登場します。そのなかでも、青葉時雨は同じく刀の付喪神だった存在で、鼓御前の弟にあたる人物です。
 青葉時雨の刀はすでに折れてしまい、そのことから転生の末、人間として生まれ変わったという存在で、言動は多少荒いけれど、姉である堤御前のことが大好きな男の子です。
 青葉時雨との口吸いにはどきどきさせられました。

 ぜひ、この素敵な和風ロマンスを味わってみてください。
 おすすめです!
 
 
 

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