概要
殺人事件なんてジャンル違いだよ
あまり売れないSF作家、降旗久七は遅い時間に地元駅まで帰ってきた。彼の足取りは重く、改札外で彼の帰りを待つ作家志望の女子校生、東儀沙穂。彼女もいつものような快活さも無い。それもそのはず。久七の担当編集者であり沙穂とも仲良くしていた担当編集者、村瀬牧人が殺害されたからだ。その殺害方法は猟奇的で宗教的、敷いた御座の上で首の無い遺体は血を溜めた壷を抱いたという。身元を証明する私物は首諸共その場から消えたが、彼に預けていた久七の原稿用紙には犯人がつけたものと思われる血で塗りつぶした箇所。千葉県松戸市で首切り祭儀は二人の作家師弟を巻き込もうとしていた。