第13話 どうしてこうなった
―王都―炭鉱街―
靴を履き替えて、自室から店内へ。
店内であいからわず、だらんとしているダンモお父さんが寝ている。
「お兄さん、行ってらっしゃい!」
「いってきますね、サシャさん。」
そう言いながら頭を撫でると、きもちよさそうにしている。守りたい。この笑顔。
「お父さん。いってきますね。」
「………………ミノリ。」
返事が無いから寝てると思ったのに、出る直前で呼ばれる。
「気をつけていけよ。あと、妹のリノも今日は行けるってよ。」
「了解。父さんもちゃんと店当番しなよ。」
何と、今日は妹のリノが来れるという。
これなら今日も頑張ることが出来そうだ。ほんわかしているエルミヤさん以外はヤバい人しか揃ってない物置部屋では、我が物置部屋の天使さんだ。
…………何だろう、寒気がした。
そんなことを考えながら学院前まで行けば後ろから衝撃が。思わず前かがみになる。
「おっと、おはようフェリア。」
「………おはよう。私はヤバい人に入れないで。」
何で考えを読まれてるの?
こちらを見て、何かを訴えてくるお嬢様。朝に迎えにきてほしかったのだろう。
「沢山の人と普通に話せる様になったらね。」
「……………無理。」
あいからわず、人前では喋るのは苦手なお嬢様だった。
―――――――――――――――――――――――
―クリスタル学院―放課後―
「さて、行くか。」
放課後になり、自分のクラスの人達が全員居なくなったため魔法で姿を隠し、作戦を実行する。窓から躍り出てそのまま訓練場へ。
「ここで合ってるの?ルナお姉ちゃん。」
「うん、ここに集合って言ってたんだけど……まだいないのかな?」
訓練場でルナ兄弟を発見。時間前に到着してるのは流石と言ったところか。魔法を解き、姿を表す。
「お待たせしました。待たせてしまいましたか?」
「ミノリさん!大丈夫です。今さっき来たところですから。」
「それは良かったです。では氷魔法を私達を囲むようにしてもらえますか?」
頷き、壁を作るルナ。作るのを確認しながら弟を観察するが………うんうん。いい考えだね。壁を作り終わる。
「ありがとうございます。それでは行きましょう
か。」
言いながら。道具を起動。座標をルナ兄弟のま真下に設定。直後、発生した亀裂により2人は言う暇もなく落ちてった。
誰の噂にもならずに2人を連れるのは難しいため、道具を使ったまでは良かったんだ。今となっては、違う方法もあったのでは無いかと思ったんだ。
―――――――――――――――――――――――
―クリスタル学院―物置部屋―
「「に、似合ってる!!」」
「………(パシャリ)」
「やっぱり、ミノリ君は似合いますね。」
「ミ、ミノリお兄ちゃんとおんなじなんて……エヘへ。」
ルナがキラキラした目を向けている。ライが驚きの目を向けている。フェリアがカメラを向けている。エルミアさんが微笑んでいる。ゴスロリ服をきた妹であるリノが喜んでる。
そんな皆の視線の先には、可愛らしいゴスロリの衣装をみに纏った可愛らしい子がいた。
「………どうして。」
現在、僕は女装していた。
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