第6話 襲来

 アース大陸には帝国、共和国など、たくさんの国があるがその中でも特に強いのがここ、ラース王国だった。


 理由として世界は魔法や剣を使い戦うが、一つの国に一つしかないを王国は四つ持っているからである。


 もちろん一つしかない国でも、戦力が強い国だってもちろんある。しかしこの魔原石は近くに魔力が少ない人がいたりすると、人は気絶してしまう。

 だから持っていたとしても扱え切れない。


 そんな代物を四つも持っている王国が強いのも納得だろう。


 そんな王国にも貴族制度があり、簡単に表してみると――平民→貴族→公爵→王族となっていて、右に行く程偉くなっているが、実際のところは公爵と王族はどうなのかわからない。『私の父さんはよく、王族の人と話している。』とフェリアから聞いたからね。


 そんな王国では貴族など様々な身分があるが平等を原則としている。そこには『身分関係なく平等に接しましょう。』となっているが、自分が『絶対者』と考えてはよく迫害している人が多い。


 ■■■■■


「ミノリ...貴様のような愚民が何故!公女殿下達といるのだ!」


 クリスタル学院。 物置部屋にて。


 僕達は今、絡まれています。


 部屋の中で心理テストをしようとした時に、声を大にして叫んでいる彼ら、ラストン王太子と、その取り巻きがやってきた。とにかくうるさい。


「ラストン王太子。声を下げて欲しいです、耳が痛くて聞いてられません。」


 耳を塞ぐジェスチャーをする。フェリア達も嫌そうな顔をしている。ちなみに、フェリアは僕の膝の上にいる。僕は椅子ではないのだが………


「黙れ!お前のような愚民が居るから!私が王になった暁にはお前なんぞすぐに消してやる!」



 相変わらず変な人だ……フェリアの頭を撫でる。気持ちは分かるけど抑えようね。


「それで、いつぞやの返事を聞かしてほしいのだが?リアよ。」


 もう用はないとばかりに視線をリアさんへと変えるエドラス王太子。本題はこれからのようだ。


「私は何度もお断りしていますし、変えるつもりもありません。」


 顔を戻して、敬語でお答えするリアさん。若干、不快そうにしている。敬語なしは流石に応えるらしい。


「馬鹿な事を言っているのを分かっているのかね?私は絶対的な王族だぞ!次の王様になるこの私を何故!そこまでして断るのだ!」


 とにかくうるさい。さっき注意したのに……フェリアの手を握る。魔法を紡がないの。


「………これだから受けたく無かった。」


 まったくもって同意だった。

 今回のようなことに関しては、これが初めてではなかったし、フェリアが断った時は、家督や両親を馬鹿にされて、炎で燃やしながら斬り掛かりそうな状態を必死に止めるになった。


 あの時のフェリアを止めようとした学院長はサンドバッグにされて即退場していたことにより、全て僕が宥めるのに丸一日必要だった。(次の日、学院長は何事もなく、ケロッと現れた。)


 そんなことを考えているとエルミアさんがせきを立ち、こちらへと逃げてきた。物置部屋の生徒は、僕も合わせて皆、薄情者である。


「ミノリ君、肩、揉みましょうか?今日も資料にサイン通していてお疲れでは無いですか?」


「お願いします。ここには居ない偉い人(学院長)が押し付けて来たので肩が少し凝っていたので。」


 せっかくなのでお願いする。フェリアが腕を奪って抗議してくるが気にしない。痛くも無いしね。






 流石に皮膚をつねられると痛かったので、頭を撫でる事で許してもらった。











―――――――――――――――――――――――受験の皆さんお疲れ様でした。

今年も楽しく行きましょう。



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