第12話  新入生ルナ アルト

 前回のあらすじ

 馬鹿王太子が氷漬けされて窓から落とされた。

 確かに落としたのは私だ、だが私は謝らない。


 ―クリスタル学院―物置部屋―


 ルナ・アルト――それがさっきまで物置部屋を覗いていた新入生の正体だった。


 その後もルナ話を聞いた限りだと、(そのままの呼び方でいいと言われた)この物置部屋を覗いたのは偶然だったらしい。正確に言うと、物置部屋の噂を聞き、面白そうだと思い、1週間の間、放課後にさがしてたらしい。最後の場所として来たら大当たりだったということだ。根性あるなぁ。


「……ルナといったかしら。」


「フェリア、圧を飛ばさない。緊張しちゃってるから。」


 ルナが緊張してるのを見て慌てて頭を撫でてフェリアを止める。『違う意味だと思うけどな〜』学院長がうるさい。


「ふ、2人は仲がいいんですね………」


 仲がいいというか何というか『……良くわかってますね!』……リアさんじゃないと思いますけど


「でも、今日のことを言ったら…………言わないでね?」


「は、はい!わかりました。絶対に言いません!で、でも、ライには行ってもいいですか?私の弟なんですけど、ライもこの噂気になってたんです!」


 ルナは今日の出来事を弟のライに伝えたいらしい。………だったら


「………条件がある、隠蔽魔法は使える?」


「ごめんなさい、使えないです。」


「それじゃあ使える魔法は何があるかい?」


「えっと……氷だけです」


「それなら大丈夫。それじゃあ明日訓練場に集合してほしい、その時に自分達から話すよ。」


 そうして今回の話し合いは幕を閉じた。



 ―――――――――――――――――――――――


 ―クリスタル学院―物置部屋―


「と思うんだけどどうかな?」


「…………………反対」


「言いと思いますよ。」


「……………反対!」


「いいと思います!」


「………反対!!」


「イイネ〜〜どんどん増やしてこう!こうして僕の手足なってくれってだからなんで僕にだけ魔法を撃つの!?!?アァ!僕の数少ない髪の毛がーー!?!?!?


「反対!!!」





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