女子高生達が神の世界を訪い紡いで行く和の物語

冒頭、『闇』から始まる物語。そこで少女は何かを喪い、そしてそれを取り戻したい別の少女。
神様の世界の理に触れてしまった彼女達に、神様と触れ合える素質を持つ主人公が友神たる水の神様の援けを受けながら、答えを探して巡るお話しです。

日本神話をベースとした本作は、人と神との触れ合いを通して作られる、静やかで綺麗な世界観が特徴と思いました。
前作『みなものたま1』では、主人公実菜穂と主神格みなもの関係を主軸に据えていましたが、本作ではより多くの神々との触れ合いがあり、読み進めると奥行きのある神話の世界が感じられます。

冒頭のキーワードに『闇』とあり、またタグには『バトル』とありますが、決しておどろおどろしいものではなく、前作と同様清涼かつ透んだ雰囲気を持つ本作は、読みやすい文体と合わせてとても優しい作品です。

日本神話の世界に浸ってみたいと思われましたら、こちらの世界に訪ってみてはいかがでしょうか?
ご縁がありましたら。

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