概要
母さん、いまどこですか? 僕はちょうど異世界についたところです。
12歳の小学生、阿藤流花は少し前に母親を亡くした。母子家庭であった彼にとって、その喪失は絶望という2文字では表せなかった。昔、母が言っていたある言葉を思い出す。「お母さん、本当は魔法使いなんだから!」
「異世界に行く方法があるんだが……」とあるネット掲示板でそんな話題が浮上する。でたらめだ、誰も信じないだろう。魔法使いも、ドラゴンも、亜人も、そんなものが存在する世界が、本当にある訳がない。だが母の言葉を盲信した少年にとってはそんな噂話でさえも、歩道橋の下のコンクリートを夢の国への入り口にしてしまうのだろう。
今、母を求めて異世界へ。
「異世界に行く方法があるんだが……」とあるネット掲示板でそんな話題が浮上する。でたらめだ、誰も信じないだろう。魔法使いも、ドラゴンも、亜人も、そんなものが存在する世界が、本当にある訳がない。だが母の言葉を盲信した少年にとってはそんな噂話でさえも、歩道橋の下のコンクリートを夢の国への入り口にしてしまうのだろう。
今、母を求めて異世界へ。