第153話 『スーパーロボット大戦』シリーズの話 その7

 今回は2004年発売の「ニンテンドーゲームキューブ」用ソフト『スーパーロボット大戦GC』について話したい。「GC」は「ゲームキューブ」に引っかけている。

 本作は普通のスパロボとは違い、3Dポリゴンで機体が作られている。過去に『スーパーロボット大戦α for Dreamcast』という作品で試みられたことがあるが、私は初体験だった。

 また、本作の大きな特徴としては戦闘に部位の概念を導入し、三つの部位を全部破壊しないと撃破できない仕様だった。サイズ差が大きい場合、攻撃にハンデが与えられる。これを逆手に取り、一部だけ破壊して敵機体を鹵獲し、アイテムに交換できるというシステムが実装されていた。

 自分の部隊を使ってネットで対戦する『スーパーロボット対戦』というシステムもあったが、私はプレイしていない。


 私が当時「ニンテンドーゲームキューブ」を購入してまで本作をプレイしようと思ったのは、『未来ロボ ダルタニアス』が据え置き機に初参戦したためである。『スパロボD』ではパイロットの声は付かなかったが、ついに安原義人がひいらぎ弾児だんじの声でスパロボデビューしたのだ。主人公役の古川登志夫ともども、往時と変わらぬ演技で楽しませてくれた。


 本作は参戦作品も特徴的だった。J9シリーズと言われる『銀河旋風ブライガー』は過去に参戦していたが、本作では初参戦の続編『銀河烈風バクシンガー』、『銀河疾風サスライガー』と共にクロスオーバーした。新撰組モチーフの『銀河烈風バクシンガー』は最後にメンバーが散華するが、それでは戦えないのでメイン一人が亡くなるという展開に縮小された。『銀河疾風サスライガー』には安原義人がナレーターとして出演しており、終了メッセージで次回予告の再現をやってもらいたかったが、私は見つけることができなかった。


 他の初参戦作品は『絶対無敵ライジンオー』『最強ロボ ダイオージャ』、『マジンカイザー(OVA)』。『ダイオージャ』は宇宙人の王子ということで設定が似ており、声優も同じ『ダルタニアス』と絡みが多かった。据え置きスパロボ参戦は今のところ本作のみである。また、クラスメイトと一緒に学校が変形したロボットで戦う『絶対無敵ライジンオー』は好きな作品だったので嬉しかった。


 本作は常連のガンダムシリーズも『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』という参戦作品に合わせて『機動戦士ガンダム』のシナリオがメインとなった。スパロボで一年戦争メインというのも珍しい。

 ただし、『ライジンオー』の小学生たちはアニメ本編で人間と戦ってないため、ガンダムのシナリオには行かないよう分岐等で配慮されていた。


 なお、本作は2006年にXbox 360へ『スーパーロボット大戦XO』とタイトルを変えて移植された。追加要素があったり、「GC」にちなんだキーアイテムの名前が変えられたりしている。

 本作のオリジナル主人公は男女を選べたが、全く同じ名前だった。読み方は録音済なので変えられないが、さすがにまぎらわしいと思ったのか、「XO」移植時に女性の漢字が変更されている。


 次回のスパロボはつなぎ回になるか本筋になるか未定だ。


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