ある日、職員室だけが違う場所に転移してしまった。
ちょうど居合わせた先生たちと生徒や保護者……総勢23人!
呼吸は……できる。
水や食料は……当面は何とかなる。
でも、どうしてココに?
それよりも、ココはいったいどこなんだ?
これからいったいどうすればいいんだ?!
───と、転移転生物としては登場人物が多いだけで(失礼)そこそこありがちなスタートを切ります。
このあとは……神様でも出てくるのか?
それともみんなで一致団結協力して、この世界で生きていく術を探して『集団ロビンソン・クルーソー』するのか??と想像します。
でも、その想像はみごとに覆されます。
いや、一致協力して生活基盤を築きあげては行きますよ。
ただ、その日々もあるきっかけにより様々な変転・変遷が起こっていくのです。
登場人物が多くて大変ですが、作者様の心遣いか時折人物紹介篇も挿入されていますので安心です。
深まる謎、明らかになる謎。
この世界ともとの世界と、二つの世界の絡み合いが見事に描かれています。
もう一度、言っちゃいます。
ぜひ、一度読んでみられることをお勧めします!!
第一部まで読んでのレビューとなります。
この作品を読んでまず驚いたのが、異世界側の言語がこと細かく設定されていることです💦
これは皆さんが驚いた点ではないでしょうか。これにより、本当に異世界に来てしまったのだという没入感が、読者を襲うこと受け合いです(≧▽≦)
そして転移した23人の先生たち。始まる23人の集団生活────ほとんどが大人であることから、話し合い、分担し、生きていくための務めを果たす登場人物たち。
でも、やっぱり色々起きちゃうんですよ……人間なので。
緻密に設定・構成された異世界で繰り広げられる、23人の転移者達の愛憎乱れる人間模様。これからも目が離せません!!
そして最後に──私は切に願います。この素晴らしい作品の実写ドラマ化を(*^^*)
この作品は風の便りというか、噂はかねがね聞いていた。マジで凄い作品。風格さえ漂っている。
職員室が転移しても初めは皆、力を合せ和気あいあいだったん。それがさぁ、サバイバルとか、会議とか、恋愛とか、ってなれば分かるでしょ。それも孤立した共同生活。
悪いやつがいるんですよぉ~(T_T)。謎の部分に差し掛かって来ると、そいつらはもう正体を隠さない。
まぁ、えげつない。皆の心も、それぞれの事情があって、てんでバラバラになっていく。和気あいあいからのこれだから、その落差で読者はのめり込むこと間違いなし。
『漂流教室』(古くてすいません)ってあったでしょ。あれはね、残酷描写しか印象に残っていない。『職員室転移』の方は残酷描写が一切ない。むしろ、それがリアリティーとなって、僕の年齢ぐらいになると、まぁ、そうなるわなって納得してしまう。
現343話で更新が続いている。ここまで来るともう最後の最後まで目が離せない。恋愛は成就するのか、誰が現世に戻れるのか。
『戦国自衛隊』みたく(古くてすいません)、生き残れるが現世には帰らないってパターンもあるかもしれない。頼む。悪いやつだけは、必ず悲惨な最期を迎えてくれぇ。
少しずつ謎が解き明かされながら現実世界側と異世界側の登場人物たちの人間模様が緻密に描かれています。
全ての人物が細かく書き分けられ、登場人物が語りかけてくるような文体が圧倒的存在感で迫ってきます。
一部の終盤にようやく各所に散りばめられた謎が解け始め、物語の大局が一気に動き始めるという構成がすばらしく、また、大勢の登場人物による視点切り替えが多々あるにも関わらず、物語として読みやすいよう随所に配慮がなされています。
群像劇をここまで描ききる描写力と、物語の内容や表現の巧みさもさることながら、構成力の高さに唸りながら夢中になって一気に読み進められること間違いありません。
長編ですが、それすら気にならなくなるほどの没入感をもたらしてくれる面白い小説です。
面白い小説を求めている方は、ぜひ!
はじまりは異世界転移、それも放課後の学校で起こったため、巻き込まれたのは二十三人の教師と子供、保護者である。
草原に飛ばされた彼等は、教員ゆえの統率力を武器にサバイバルをはじめる。
と、ここまではよくある話。
読み進めるうちにはじまる登場人物達の人間関係と裏事情、それぞれが持つ悩み、それらが互いに影響し合い物語が進んでいきます。
転移先の世界の住人との交流、魔法も絡んで、どんどんお話は深くなっていきます。
すごいのは登場人物一人一人の心理描写、背景が見事に書き分けられているところ。
彼等が本当に現実にいるかのようです。
この他には無い魅力を持つ長編ファンタジーを、ぜひご一読ください!
集団転移した教師たちのキャラクターや関係性が分かりやすく丁寧に描かれており、日常の有り難みや共感を覚えます。流行しているような転移物語ではない要素が、本作品の大きな魅力です。第二章までを読んだ感想になりますが、細かい謎が随所に散りばめられていて、これは今後どうなっていくんだろう? これにはどういう意味があるんだろう? とスートリーの展開からだけでなく、登場人物たちの台詞からもつい気になって考えてしまいます。
登場人物の大半は教師たち大人ですが、一緒に転移した生徒たちにもそれぞれ魅力があって謎があります。作者さまは、異世界転移でありながら現実味のあるストーリーを緻密に描き、同時に数多くの登場人物たちを分かりやすく表現されていて、その丁寧さに感心します。素晴らしいです。
本作品は話数は多いですが、一頁の文字数は読みやすい長さになっていて、展開も気持ちよく良く進んでいきます。ルビや改行を含め、読者への配慮が丁寧な作品なので、子どもから大人まで楽しめる作品だと思います。
ぜひ実写やドラマなどの映像でも観てみたい作品です。ぜひこの壮大な謎を一緒に味わいながら、解き明かしていきましょう!
『職員室転移 ~先生たちのサバイバルと、会議と、恋愛と、謎と、いろいろ~』の第一章と第二章を読んだ感想です。
この物語は、普通の教師たちが突如として未知の状況に立ち向かう様子を描いており、非常に魅力的な要素が詰まっています。物語の序盤では、主人公である八乙女涼介が教育実習生の上野原玲をサポートし、日常業務をこなす様子が描かれ、キャラクターたちの人間関係が細かく描写されています。特に、涼介と玲の関係やコミュニケーションが魅力的で、彼らの成長に共感しました。
物語が進むにつれて、未知の「世界の揺れ」や職員室の不可解な変化が起こり、キャラクターたちは新たな状況に立ち向かう決意をします。生活の基本的な対応策から始まり、役割分担や計画の立案など、サバイバルの要素が物語に加わり、緊張感が高まります。
また、星空観察や地理的な問題など、科学的要素も物語に取り入れられており、知的な楽しみも提供されています。キャラクターたちの個性や関係性が物語に深みを与え、読者は彼らの成長や困難に共感し、一緒に物語を進めたくなります。物語全体がどのように展開していくのか、そして謎が解明されるのか、非常に期待しています。
職員室が異世界に転移してしまうというお話です。
教室、もしくは学校がまるごと転移してしまい学生たちがサバイバル生活を余儀なくされる――というものはそれなりに見たことある気がしますが、そういったジャンルにありがちな展開とはかなり趣が異なると感じました。
この作品は転移するのが職員室ですので、集団転移したメンバーの殆どが分別のある社会人の教師であるというのが特徴的な点であると思います。
三部まで読み進めましたが、仲間割れや派閥争いのようなものは見られず、主人公たちの行動は非常に理性的かつ、計画的です。
転移と言っても、昨今流行の転移モノではお約束であるチート的なものなどは一切なく、ファーストコンタクトでは現地人とのコミュニケーションすらままなりません。
仲間を思いやりつつ一致団結し、純粋に知恵と工夫で生き抜いていこうとする姿を応援したくなります。
集団転移した者の多くが大人です。
主人公ですらバツイチのおっさんという徹底ぶり。
しかも9割くらいの転移者が教師!
人間の成長に対する理解や教養、集団をまとめる豊富な経験、倫理的な行動を求められる立場の教師たちが、どのようなドラマを繰り広げてくれるのか、過去に似た作品がない故に先が読めません。
さらに期待できる要素として、数人の小学生児童やその保護者、学校に付随する職業の方などまで集団転移に巻き込まれています。
地の文はとても分かりやすく、さらさらと読めます。
そして、セリフに使われる単語の種類だけで、ある程度、誰のセリフなのかわかってしまうところに驚きました。
キャラクターも全員魅力的です。
主人公のくたびれた感じ。
人妻女教師の、何とも言えない母性と色気。
若手教員の、直接的な可愛さ。
話のテンポが速いので、活字が苦手な方はもちろん、すべての読者に自信をもっておすすめできます。