圧倒的な物語の構成力、この没入感をぜひ体験して欲しいです……！

最新話まで拝読し、第一部と第二部で雰囲気ががらっと変わる御作品という印象を持ちました。

それに伴い異世界と現代が交錯し、物語の謎がどんどん浮き彫りになっていく……作者様の高い構成力だからこそ成せる世界観が圧倒的です。
転移先の異世界の設定もかなり細かく練られていて、作者様の拘りを強く感じられました。
メインとなる先生達だけではなく、異世界側の登場人物達もキャラクターが立っていて、それが更に物語を引き立てている魅力の一つだと思います。

最初は『自分達の世界に帰る』という一つの目的のために一丸となって動いていた先生達ですが、大人で先生と謂えども、それ以前に人間である彼等の心は、当初のサバイバル生活からどんどん生活が豊かになっていくにつれて、色々な思惑を孕んで揺れ動くようになっていきます。

『魔法』という異世界的な要素で生じる人間関係の不破、亀裂であったり、恋愛感情が絡んだことで少しずつ擦れていく心情の描写が真に迫っていて、ページを読み進める手が止まりません。
この細部に渡るまで拘り抜かれた世界観、人間模様、そして重厚な物語に是非没頭して頂きたいです……！