概要
わが家の年越しは母が用意してくれる緑のたぬきと赤いきつねでした。
母が逝ってから二度目の大晦日、わたしは父を誘って近所のコンビニエンスストアに向かった。
母がいた頃のように、緑のたぬきと赤いきつねを食べて年を越すためだ。
道中、わたしはふと思い出す。
普段料理をしない母が、何故か年越しの緑のたぬきと赤いきつねだけは、自分が用意すると言って譲らなかったことを。
父と語りながらわたしは母が残したささやかな秘密に思いを馳せる――。
※日常の謎タグをつけていますが、ミステリーではありません。きつねうどん&たぬき天そばのようにほっと温まるショートストーリーをお召し上がりください。
母がいた頃のように、緑のたぬきと赤いきつねを食べて年を越すためだ。
道中、わたしはふと思い出す。
普段料理をしない母が、何故か年越しの緑のたぬきと赤いきつねだけは、自分が用意すると言って譲らなかったことを。
父と語りながらわたしは母が残したささやかな秘密に思いを馳せる――。
※日常の謎タグをつけていますが、ミステリーではありません。きつねうどん&たぬき天そばのようにほっと温まるショートストーリーをお召し上がりください。