ユーザー企画参加作品
ユーザー企画「カクヨム1周年ありがとう」参加作品
カクヨム48選抜総選挙
オタクの聖地、秋葉原の片隅に彼女達の
無名の
ナローやアルファの
勝てるはずがない、と業界の誰もが彼女達を嘲笑った。有力グループは大衆を味方につけて更に勢いを増し、無名グループは無名のままオタクの街の片隅で朽ち果てていく――それが市場の原理であると、大人達はしたり顔で語った。
だが、
ここは、誰もが夢を目指していい場所だ。天賦の才を与えられた
その努力が試される最初の大舞台が、今日のこの日、
順位を決めるのは業界のルールやお偉方の意思ではなく、彼女達を日々応援し支えてくれる
自分達は業界のお偉方に媚びるのではなく、ひたすらに目の前の
「
スタッフの叫びに呼ばれ、
「アキちゃぁぁん!!」
眩いスポットライトの熱量以上に熱い風が、彼女の小柄な身体に吹きつける。彼女の順位を自分のことのように喜んでくれ、小さな会場を揺らさんばかりの声を挙げて彼女を讃える数百人ほどの
「みなさん、本当にありがとうございます」
今は数百人の観客に見守られるだけに過ぎないこの
一位のトロフィーを受け取り、
感謝の気持ちは涙となって彼女の目から溢れ、止まらなかった。自分を選んでくれた
彼女のグループが我が国の
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