裏社会で生きる少年

　獅龍組は、表社会に悪質な方法でカタギに迷惑をかけているヤクザたちを排除する「裏警察」として、独自の正義を貫く組織である。警察も彼らの情報力と戦闘力に目をつけ、協力を要請してきた。初代組長は「ワシらのやり方に文句を言わなければ協力してやる。その代わりにお主らはワシらを守り抜け」と条件を提示し、警察はそれを受け入れる形で、警視庁の中で『獅龍組専属チーム』を設置。常に行動を共にし、組のピンチには彼らが即座に対応する体制が整えられた。
　時は流れ、組は四代目の百鬼獅斗に引き継がれている。しかし獅斗は体が弱く、前線に立てない為、作戦を考える側に回っている。息子の獅恩はそんな父親の背中を見て育ってきた。
　やがて、獅恩が成長するにつれ、周囲で次々と事件が起こり始める。とある組との1件で自分の命を狙われ…続きを読む