アニメ化しても勉強会でいちゃいちゃするだけのラブコメ展開はご遠慮したい
第37話 アニメ化しても勉強会でいちゃいちゃするだけのラブコメ展開はご遠慮したい
「アニメ化しても勉強会でいちゃいちゃするだけのラブコメ展開はご
「ひとえに、まじめに勉強しろって思うのよね。彼氏と一緒に勉強しててさ、勉強になるはずないじゃん。どう考えても効率わるい。絶対テストで赤点とって追試。まぁ、2人はまた一緒に勉強できてうれしいのかもしれないけど、付き合わされる身にもなってほしいわ」
「エマは彼氏いないし、今、一ミリもうれしくないよ」
「だろうね」
「うれしくないよ!」
「じゃ、まじめに勉強しようよ。さっきからちっとも進んでないじゃん」
「だってぇ」
「追試って言っても、日本史は、そのプリントを丸々覚えて来いって話でしょ。問題数も半分になっているし、出る問題もわかっている。これで、次、合格点取れなかったら、さすがの私も、バから始まる二文字を言わざるを得ないよ」
「はいはい、どうせエマはバカですよ。もういいですよ。いっそのこと言っちゃってよ。気を
「友達にそんなひどいこと言わないよ。バから始まってカで終わる二文字を私はそう簡単には使わない」
「今、全文字言ったよね? 二文字しかないんだから、最初と最後の文字を言っちゃったら全部言っちゃったことになるよね? なんなら、さっきから
「そんなことないよ。もしもバから始まってカで終わる二文字が聞こえたなら、あれかな。心の声が
「気にするよ! そっちの方が余計に気になるよ! そんなふうにぐちぐち言われるくらいなら、もう、面と向かってバカって言われた方がいくらか楽だよ! いくらかだけど!」
「そっか。じゃ、心置きなく言わせてもらうけど」
「いくらかって言ったよね? いくらかってのは、ほんの少しってことで、言わない方がいいに決まっているんだよ! 頭良いくせにそんなこともわかんないの! レゴちゃんのバカ!」
「え? 私が言われる方なの? 土日返上して勉強付き合ってあげているのに? さらにいえば、今日は遊園地の予定だったけれど、エマがエマママからオッケーもらえなくて、自分だけ
「事実を突きつけて来ないでよぉ。エマ、また泣くよ?」
「エマが泣いていてもいいから、私は遊園地に行きたかった。何なら、泣きながら勉強しているエマに、楽しく遊んでいる写真を送りつけたかった」
「最悪だよ! それもう犯罪だからね!」
「一度つらい思いをすれば、今後やらないでしょ?
「嘘! 絶対嫌がらせだよ。レゴちゃんはそういう女だよ。エマの悲しむ顔を見て高笑いする
「したことないでしょ、そんなこと。エマの中で私、いったいどんなキャラ設定なの?」
「ぐすん。
「はいはい。優しいレゴちゃんですよ。だから、こうして、遊園地の予定を延期して、こうやって勉強見てあげてるでしょ」
「すん。エマのこと大好きで、エマと一緒じゃないと楽しくないから遊園地行くの延期したことにしてほしい。エマのせいで行けなくなった
「言い方きつかったけれど、実際のところ、そうだから。みんな、エマ抜きで遊ぶの後ろめたいって言ってたから。言わせないでよ、恥ずかしいな」
「あと、エマのことが大好き過ぎて、もう、エマの言うこと何でも聞いちゃう執事みたいなレゴちゃんになってほしいな」
「おい、調子に乗んなよ」
「大丈夫、レゴちゃん、
「そこじゃねぇよ。ていうか、似合うってどういう意味だよ。
「セバスチャンや。エマは、疲れたからアイスが食べたいんだぞ」
「帰る」
「嘘ぉ~! もう! 嘘だから! 何ですぐ帰るって言うの? エマ一人で勉強なんて絶対できないからいてよぉ! レゴちゃんのいじわる!」
「はぁ。もう休憩は十分でしょ。さっさとプリントやっちゃおうよ。口に出しながら10回書く」
「うぅ~。厳しい~。レゴちゃんのバカ~」
「バカはおまえだ。あ、言っちゃった。もういいから、さっさとやれ。終わったら、ハーゲン〇ッツを奢ってやるから」
「え? ホント! じゃ、がんばる! レゴちゃん大好き!」
「現金な奴だな……」
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