第17話 ストレスチェック
「わあ……赤い……」
帰ってきた結果表を見て思わずつぶやいた。
何かと言うと、ストレスチェックシートの結果、働いていると数か月に一度受信する事に成る。
元気いっぱいだ はい いいえ どちらでもない
へとへとだ はい いいえ どちらでもない
食欲が有る はい いいえ どちらでもない
良く眠れている はい いいえ どちらでもない
沢山の仕事をこなさなければいけない はい いいえ どちらでもない
こんな感じの質問が幾つも続いていて、これの結果だ、実物は5段階位だったと思うが、大体伝わると思う。
まあ、答えていくと、元気は、無いな、へとへと、だな、食欲、まあある、眠れて、居ないな? 仕事の量は? 山ほど。
そんな感じで、ストレス値90%とか赤い数字で結果通知が戻ってきます。
ぷるるるる がちゃ
「電話だ」
電話を取った上司から、受話器を受け取る。
「?」
何事だろうか?
「診療所です、ストレス値が高いので、診察何時にしますか?」
「………行く余裕が有りません」
この職場、残業断っただけで何言われるかわかったもんじゃないので、何時が休みとか定時とか全く分からないのだ。
「わかりました、また次回、来れる時に来てくださいね?」
がちゃ
「何だ行かないのか?」
受話器の反対側でべったりくっついて耳をすませていた上司がニヤニヤ笑いで聞いて来る。
正直もう、この上司気持ち悪いとしか思えなかった。
「いったん上がると、もう何やっても下がんないんですよね?」
あははは~と言った感じに診療所で告げられる。
「まあそうでしょうね」
職場が変わってもストレス値は下がらないので、もう駄目だと思った。
なお、診療所に行っても、そんな一言を言われるだけである、本気で無意味であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます