第16話 熱中症と室温
製造系の工場と言うものは基本的に冬は寒く、夏は暑い物です。
製品に不具合が出なければいいので、生産優先なら人なんて我慢させとけば良いんですから。
人に快適な環境なのでは無く、作るモノに快適な環境と言うのが前提です。
そんな訳で、冬場は肩こり持ちなら手の感覚が無くなる程度に寒く。
夏場は金型や製造の熱の余波で室内温度は36℃を超えてきます。
それは無事なのかって?
無事に済むはずが無いです、ですが、残った社畜は最早トップエリートです、申し訳程度のスポットクーラーにしがみ付き、ウォータークーラーの冷水と、支給される小分けの塩パックなんかを大量に放り込んで我慢します。
職場の冷蔵庫にはOS1なんかが常備されますが、常飲出来る訳では無く、いざと言う時、上司にお伺いを立ててからと言うのがお約束なので、中々使えません。
粉末スポドリなんかも一時期支給されましたが、一人一夏10袋とかです、何がしたいのか分かりません。
仕事中飲料水呑むなとか、物陰に置いとけとか、上の指示は気分でころころ変わります。
そこから、当然無理は来るもので、時々倒れます。
そして、前述の通り、けがや病気は自己責任と言う感じに、突き放されます。
私の場合、頭が痛くて怠くて立ち上がれませんでした。
水すら飲めない吐き気に襲われました。
会社に連絡を入れ、医者に行って点滴で水分補給するはめに成り、点滴途中で会社と言うか、上司から連絡が来ました。
「無理にでもこれないか?」
「無理です」
「他の奴らは平気なんだぞ? お前の自己管理が悪い」
「そうですね?」
「仮病じゃないんだろう? 診断書貰ってこい」
何でもかんでもこいつらは診断書を要求してきます、インフルエンザやらノロやら、熱中症でも。
「お代は?」
「お前が自分でなったんだからお前持ちだろうが?」
そんな感じに適当な事を言います。
人事部に言った所、医者行ったレシートだけで良かったとか続報が流れました、基本的にこの辺、上司を相手にしない方が良いです。
因みに、一度熱中症になると、脳の組織が破損するので、そのあと何度も熱中症になる羽目に成ります、ご注意を……
因みに、製造系でも空調に気を使ってくれるのは。
マシニングや旋盤系の金属加工、特に1/100ミリ単位で弄るモノは室温の熱膨張で精度が変わるので、年間を通して一定温度。
製薬系、薬品の成分が熱で変質してしまうので。一定温度。
食品系、雑菌の増え方とか変わるので以下略。
と言う感じに、業界ごとに違います。
製造系に来る際にはご留意ください。
金属でも鋳物系や、鉄鋼系何かは熱を扱うので、要注意です。
溶接なんかはエアコンの風で結果が違うので、地獄と成ります。
塗装はマスクやタイベックスで大変な事に成ります。
作者が知って居るのはこの程度です、熱中症にご注意を。
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