概要
きっと私と溝口君は何度でも巡り会う
語り手である『私』と『溝口君』の物語が繰り返される掌編小説集です。
だいたいどこから読んでも大丈夫です。
だいたいどこから読んでも大丈夫です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ビューティフル・ドリーマー
"私"と溝口君はいつだって一期一会だ。日々投稿される一話完結の掌編たちは、お互いに一切の繋がりもなく独立していて、死に戻るわけでもなく、エンドレスエイトを繰り返すでもなく、平行世界のifはEXCELの『溝口君』ソートでただ整然と並んでいる。
一貫しているのは、溝口君は大切な存在なのだという"私"の意思だけ。世界を変え、立場を変え、時代を変えて、溝口君は否定され続けた。掌編によっていろんな色を持っていた彼は私たち読者の記憶に一話一話と降り積もっていき、24色カラーの絵の具を全部混ぜた結果できてしまった泥色のような悲しさを見せてくれる。
悲しみを内包した世界は、現在私たちの目の前にあると思う。い…続きを読む