若者の情熱が編集者の心に火をつけ、彼に夢を思い出させる――とても美しい物語です。
読後感も素晴らしい。編集者の余命が短いことに確かに悲しみは感じるけれど、それを上回る希望がある。その悲しみの混ざった希望のなかに、彼らの未来を読者に感じさせます。とても深い作品であると感じました。
これは一意見なのですが、若者の小説の、どの部分が編集者に「読めない」と感じさせるのか、私としてはそこのところをもう少し詳しく知れたらよかったな、と思いました。
この作品に描かれた、編集者と若者のかけがえのない「七時間」――それは二人に新たな人生の意味を与えました。
再びこの「七時間」がやってくるのか――とても楽しみです。