概要
全ては偽りかもしれぬ。全てが幻かもしれぬ。
第三回こむら川小説大賞参加作品。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!なにが現でなにが夢か、自己認識というものの心許なさ
永遠の命をもたらす香を求めて、森と砂漠の向こうにあるという伝説の城を目指す人々の物語。
ジャンル設定にもある通り、異世界ファンタジーなのですけれど、でも「ファンタジー」と聞いてぱっと浮かんでくるものとは雰囲気が異なるというか、いわゆる冒険活劇やジュブナイルとは違うタイプのお話です。単純にモチーフが東洋風、あるいは宗教的というのもあるのですけれど、でもそれ以上に物語自体に古い伝承のような雰囲気の漂う、重厚かつ読み応えのある物語でした。なんなら法話みたいな〝濃さ〟を感じる。
作品を通じて語られていること、ぶつけてくるものの強さが好きです。なかなか容赦がないというか、正直「そんなのもうどうし…続きを読む