概要
「こんにちは、可愛い兵隊さん」その一言が僕の心を咲かせてくれたんだ。
――昏い森の中に独り棲む、妖艶な美女。
そんな彼女の元を訪ねたのは、能面の様な顔をした騎士だった。
「やぁ、香煙の魔女」
「あら、ごきげんよう顔無しの騎士サマ」
この騎士は物心がつくまで娼婦に育てられたが、残念ながら彼女は産みの親ではなかった。
彼は生きる為、国王の駒となり戦場へと向かう。果たしてそれは母国の為なのか、それとも――。
「こんにちは、可愛い兵隊さん」
平和の為に身を捧げた一人の少女。
その笑顔は、儚くとも凛と咲く一輪の花のよう。
それは騎士の心に一つの野望の炎を燈らせた。
――あぁ。彼女が、欲しい。
香煙の魔女と感情を失くした顔無し騎士。そして白百合の姫。
「あら、夜分遅くに随分と物騒なお客様ですのね」
しかし周囲の思惑によって、彼らの関係は引き裂かれていく……
そんな彼女の元を訪ねたのは、能面の様な顔をした騎士だった。
「やぁ、香煙の魔女」
「あら、ごきげんよう顔無しの騎士サマ」
この騎士は物心がつくまで娼婦に育てられたが、残念ながら彼女は産みの親ではなかった。
彼は生きる為、国王の駒となり戦場へと向かう。果たしてそれは母国の為なのか、それとも――。
「こんにちは、可愛い兵隊さん」
平和の為に身を捧げた一人の少女。
その笑顔は、儚くとも凛と咲く一輪の花のよう。
それは騎士の心に一つの野望の炎を燈らせた。
――あぁ。彼女が、欲しい。
香煙の魔女と感情を失くした顔無し騎士。そして白百合の姫。
「あら、夜分遅くに随分と物騒なお客様ですのね」
しかし周囲の思惑によって、彼らの関係は引き裂かれていく……
私にオヤツ代をください……(泣)
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!緻密に構成された、紫煙燻るビターで大人な恋愛ファンタジー
森の中に棲む香煙の魔女の元へ、ノーフェイスと呼ばれるその騎士はやってくる。
彼が魔女に頼むのはいつもの煙草だ。現代におけるモルヒネを使ってまで彼が戦場に赴く理由とは…
9000字にも満たない短い話の中に一切のムダがありません。
短編というと、風呂敷を広げるだけ広げ取っ散らかって文字数制限に焦って最後に無理やり畳む…という作品が多いのですが(自分で言っておきながら耳が痛い)こちらの作品は最初から計算されつくしているかのように綺麗に収束しています。
また、登場人物の関係性がとても好きです。あえて俗っぽい言い方をするのであればとてもエモいのです。
魔女と騎士とお姫様。ここだけ書き出せばおとぎ話…続きを読む