かぐわしく匂い立つ花園に立つ君

ねえ、君。
憶えておいてはくれないだろうか。
この国に、悲しく美しい魔女がいたことを。
心優しき人が隠れ住んでいた森のことを。
人々の心が荒んだ時、枷は外れ、災いは起こった。
けれど君。
忘れないでほしい。
彼女は確かにそこにいた。
誇り高く、そして孤独に、昼と夜を過ごしていたんだ……。

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