14日 【会話劇】よーたろくんと天使ちゃん

 天国から来た天使ちゃんは、五年生の葉太郎くんの子供部屋に居候しています。今日も葉太郎くんは勉強机で宿題をやり、天使ちゃんはベッドに勝手に寝転んでいるのでした。


「よーたろくん」

「何?」

「いま、えほんよんでるの」

「あ、そう。面白い?」

「いみふめー」

「そう……。それは何? 日本語がってこと?」

「うん」

「どこがわかんない?」

「ど、ん、ぶ、ら、こ」

「それはオレもわからん……」

「……! ……みちの、げんご……」

「いやオノマトペだよ」

「おのまとぺ」

「あー、えっと、オノマトペっていうのは……確か擬音語とか擬態語って呼ばれるやつで……」

「おのまとぺ。おのまとぺ。うふ」

「……響きが気に入ったの?」

「うん」

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