15日 【会話劇】よーたろくんと天使ちゃん ~おいしいね~

 天国から来た天使ちゃんは、五年生の葉太郎くんの子供部屋に居候しています。今日も葉太郎くんは勉強机で宿題をやり、天使ちゃんはベッドで勝手に寝転んでいるのでした。


「ねーねー。よーたろくーん」

「何」

「おいしいよー」

「何が?」

「これ」

「うわ!? 自分の天使の輪っか食べてる!?」

「なんか、たべれた」

「だ、大丈夫なのそれ……。外せるものだったんだ……てか食べていいものなの……?」

「みるくあじ」

「それっぽいけども……」

「きめた。てんし、てんしのわっかやさんになって、わっかのおいしさをひろめる」

「えぇ……」

「そしたら、おおがねもちになって、よーたろくんを、やしなう」

「いや、オレは勉強して東大に進んでベンチャー企業に就職して高給取りになるから必要ないし逆にオレが天使を養うよ」

「てんしがやしなってー、まいにち、あんにんどうふを、あーんしてあげるー」

「聞いてた?」

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