7日 【エッセイ】好きなアニメの紹介
ローリング☆ガールズは、2015年1月から3月まで放送された青春ロードムービーアニメ。各都道府県が「東京国」「大阪国」みたいに独立国家となった列島を、四人の少女がバイクに乗って旅をして、ゆく先々で起こる事件を解決するひとつの助けとなっていく話。登場人物には〝モサ〟と〝モブ〟がおり、モサと呼ばれる人々は超人的な身体能力や技術を持っているが、その一方、モブと呼ばれる人々は特別な力を持たない。
主人公たる四人の少女は全員がモブ。圧倒的な強さを誇るモサが派手に活躍するその隅っこで、健気にがんばったりがんばらなかったりする。画面の大ゴマで華々しく事件解決をするのはモサだけど、それでも、視聴者の僕らはモブたちの小さな勇気が集まったからこその一件落着なのだと知っているんだよな……的な感動をもらえるアニメです。けっこう脱力して笑っちゃうようなシーンもあって良い緩急になっている。
各都道府県がインディペンデンスしたっていうのもすごい設定だが、それら独立国家がご当地色を過度に高めたっていう設定もすごい。どういうことかというと、例えば東京国は、超巨大なビッグサイトをシンボルに〝オールウェイズコミマ〟という24時間365日コミケみたいなことをやってるっていうオタク国家になっている。やばいね。
僕はこのアニメが大好きで、本当にハマっていた時期は何周も見返していた。普段なら面白いと思ったアニメでも滅多に円盤やグッズは買わないのだが、このロリガに関しては円盤を購入し、グッズも少し手に入れて使っている。コミカライズも読んだ。全然ストーリー違うけどあれもめっちゃ面白いですよね。
一番好きなのは5話~6話の「愛知・三重編」。
旧愛知と旧三重は合併してひとつの国になったが、未だに天むすや味噌カツのルーツを巡る確執があり、国民は二つに分かれていがみあっている。そんななかで、愛知と三重の雌雄を決するためのバイクレースの開催が決定し……みたいな話。
クライマックスのレースでは毎回にこにこ笑いながらボロボロ泣いてしまう。演出がハチャメチャでウケるんだけど、登場人物はひたむきに魂を燃やしているから、最高にカッコいいんだよな。夢を諦めたり、夢を目指すのが嫌になったりしても、好きなことから離れる必要はなくて、いつでも「やっぱり、好きだ」って言いながら戻ってきていいし、僕らはそんなときこそかがやけるんだなあ。
本作は最後の方に伏線めいたものが張られていたり、作中時間の過去にあったとされる〝東京大決戦〟の様子もほとんど描かれていなかったりするので、続きをやる前提のつくりに見えたんだけど、円盤の売れ行きが芳しくなかったためか、2期はなし。ただ、2020年のいまになってBlu-ray BOXや大量の新規グッズが発売されたくらいにはコアなファンからの人気が根強い。BDBOXがバカ売れしたら2期やってくんないかな……。
ところで冒頭で言ってた小坂結季奈って誰なんだよ。結季奈さんはね~。主人公四人のうちのひとりで、漫画家志望の方向音痴の敬語ちゃん。キービジュを見る機会があったら水色のセミショートヘアで帽子をかぶった超可愛い子を探してほしい、その子が結季奈さんです。創作者として迷いながらも、不器用に夢を追いかける道を選んだとうとい子だよ。僕のツイッターのアイコンはこの子です。
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