最近では夢も見ない。
寝落ち寸前まで、スマホで執筆したり、誰かの作品を読ませてもらったり、感想を書いて頂いたものに返信したり……。
それでも目覚めた時、寂しかったり、嬉しかったり、泣きたくなったりする日がある。それはきっと夢の中で、あの人と会っていたからだと思う。
夢は僕らを写す鏡だ。
寝ている間に、記憶を整理したり、その日会った事を取捨選択したり、あの日の思い出を思い出してみたり……。
それでも目覚めた時、懐かしかったり、悲しかったり、笑いたくなったりする日がある。それはきっと夢の中で、あの人と会っていたからだと思うけど。
いつか目覚めた時に、夢を覚えている日が来たら、またあの人に会える。そんな気がする。
クローバーさんの『不思議な夢、あなたに届けます。』を読んで、僕はそんな風に思いました。
いつかこんな風にはっきりと夢を覚えている日が来たらいいな。
次はあなたがこの不思議なお話を読んで、感じてください。
睡眠中に見る夢、覚めると何か見たけどなんだったかな? と日常に追われていくうちに消えていく儚いもの。
そんな朧気な夢の世界はこんなにも未知と驚きに溢れているのだと感じさせられました。
夢だからこそ不思議な事が起こる、なのに自分はいつもと同じ力しか発揮できない。この現実的なもどかしさ、ほんのり不思議、楽しい、怖い、悲しい、美味しい、これらがふわっとそこにある感じ。読んでいるうちに夢に迷い込んだような感覚に陥ります。
一話一話はショートで終わりますが、ここから壮大な物語が始まるんじゃないか? あぁ残念 あれっ? どうなるの? セーフ! 夢で良かったぁ そんな感想を一話一話に持ってしまいます。続きが見たいけど夢だから無理。このもどかしさが夢らしい。
読むとこの世界観にどっぷり浸りたくなってしまいます。夢の世界へ一度来てみませんか?