空に走る

主人公の葵の心情が丁寧に描かれたライトなGL要素が含まれた作品です。

葵が心を通わせていく詞の心情を手紙という形で表現することで、葵と詞、２人の気持ちを描ききっている所に唸りました！

物語自体も切なくて読み応えがありますが、文章の作り方にも注目してほしい作品です！

青春真っ只中。
ガールズバンドの女子高生。

二人の主人公は、女の子同士ではありますが純粋に相手を想い恋をします。
文中に綴られる詞さんの手紙は、難病に苦しむ彼女の心情と恋をする気持ちが綴られています。

『百合』ではありますが、とても爽やかでピュア。純粋に人を想う気持ちに心を打たれます。

――そして……突然訪れた悲しい別れ。
その悲しみや苦しみから立ち上がることができたのは、詞さんからの手紙と彼女たちの音楽でした。

雨上がりの空。
キラキラと光る雨粒。
二人の笑顔と美しいメロディ。
心に響く青春の一ページ。

――天まで届け

『百合』と言われて読むのやめよう、と思ったそこのあなた。
‘‘ぜひ！‘‘　読んでいってください。
私も百合って初めてで、どんなんだろうなあと思いながら読み始めたのですが、実に清涼感があり、物語に深みがあって、大変読み応えのある物語に仕上がってます。
企画のために書き下ろされたということですが、伸ばしてウェブコンでもいいんじゃない？　と勝手なことを思いました。そのくらい面白かったです。
和希さんはですね、普段は結構カワイイ系の女の子を書かれてまして、それも魅力なんですけど、今作はまた違った風で主人公はクールな女の子『葵』です。
葵に親友『詞（つかさ）』から手紙が届くのですけど、過去を思い出す葵…続きを読む

ともにガールズバンドに所属する、女子高生二人の恋と青春の物語。

初々しい少女たちの思いが、光の粒となって全編に溢れているのを感じます。
互いを思う心が、言葉となって、詞となって、手紙へ、歌へと託されていきます。

二人の感情の奔流に、ともに飲み込まれずにはいられなくなります。

読みやすい文章のため、さらっと読むこともできますが、落ち着いた時間にゆっくりと味わいたい物語です。

人気の企画参加の作品です。

高校生ガールズバンドの話。

ライトな百合要素あります。

会話のキャッチボール、うまいです。

切ないです。


ラストの終わりかた、うまいです。タイトルにあってていいです。

高校生のガールズバンドに所属する葵と詞の、淡い恋と青春の物語。
等身大の女子高生の距離感と、不器用な足取りで近付く葵と詞の二人の関係性が素敵です。
女の子同士だからこその不安と戸惑いと甘酸っぱさと……そして、切なさと。
様々な感情が詰め込まれた作品でした。

同じプロットから小説を書く企画参加作です。

平均より少し長めのお話になっていますが、女子校での生活が丁寧に描写されていて、作者さま独特の軽い文体とも相まってさらりと読めます。

爽やかで少し切ない女子校でのお話。企画参加作の中でもトップクラスの透明感のあるストーリーに仕上がりました。おすすめの一作です。