概要
宇宙を彷徨うという意味では、その球体も確かに惑星であった
宇宙の片隅で起こった生存と死へ、私のSFバージンを捧ぐ。
(第二回こむら川小説大賞 謎のストクリス賞受賞作品)
(テーマ: 擬態)
(第二回こむら川小説大賞 謎のストクリス賞受賞作品)
(テーマ: 擬態)
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!宇宙ヤバイ
宇宙を彷徨う不思議な天体、なんか透明なすごい何かがなんかすごいことになるお話。
説明できません。壮大なスケールのSF、といえばきっとそうなのですけれど、それ以上のものというかもっと大きくて単純な何かのような、とにかくなんだかものすごいものを見ました。すごい。ヤバイ。宇宙ヤバイ。
宇宙に関する逸話を見聞きするとき、そのあまりの規模の桁違いさ加減に頭がぽかーんとしてしまうことがあるじゃないですか。それです。「そういう作品」ではなく、〝それ〟をそのまま文字で持ってきている、この作品はそういうお話です。文章は読みやすく、書かれている内容も理解できないほど難解なところはないのに、でも脳裏に再生さ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!知性ではあらがえないのが宇宙の不条理
超高粘度の流体、ガラス的なもの? を最初に思い浮かべた。
惑星=彷徨うものというのは、Planetの語源がPlanetes(ΠΛΑΝΗΤΕΣ)に由来するということをアニメで知った者だが、それをそのまま惑星そのものの生態に置き換えた視点が面白い、宇宙SFもの。ロバート.J.ソウヤーのスタープレックスなんかを少し彷彿とさせる。
この話における惑星型生物は、明らかにその第4惑星に生まれた知的生命体のような知性を持ち合わせていないものの、彼が捕食行動に至った時点でウン十億が死滅するというスケールの大きな不条理が描かれていて、なかなかにわくわくする。母性を脱出した20万の命運やいかに。
行く当てのない…続きを読む