#登場兵器・設定紹介
#随時追加される本作オリジナル兵器の解説です。本編とは関係ないので読み飛ばしてもらってOKです。
・アサルトモービル
正式名称は人型強襲兵装、Humanoid Assalut Armament。
略称としてはほかにHA、脚式飛行戦車、脚式機甲といったものがある。
人型をした兵器であり、現代兵器としては既存の
全身に装備されたスラスターによって飛行し、さらには静止、変速、鋭角軌道を可能としており、圧倒的な空戦能力を保有する。また大電力による偏光電磁装甲によって弾丸やレーザー兵器への高い防御力を持つうえ、対誘導兵器装備を持ちミサイルさえ通用しない、空戦において高い優位性を持つ。
もっとも、速度では戦闘機に劣り、歩行はやや苦手とするなど、完全な上位互換というわけでもない。また最新鋭の装備を満載しているため非常に高額。
その大電力を支える動力は『フロイトダイト』であり、その性質上、現状このフロイトダイトを動力源として運用できる兵器はアサルトモービル以外には存在しない。
しかし極めて操作が難しく、パイロットの養成に高い適正と長い時間を要する。また現在のパイロットではその性能の全てを引き出せているとは言い難く、パイロットの操縦技術による戦闘能力の格差が極めて大きい兵器でもある。
アサルトモービルの基礎技術を作ったのは日本であり、現在ではアメリカと日本がその技術の最先端を担っている。
『アサルトモービル』という通称を生み出したのは(作中世界における)日本のインターネットであり、『モービル』の部分は某有名アニメが由来。しかし今では軍人まで使うほどに広まっており、外国でも普通に通じるほど。
全長はおよそ6~7メートル、重量は10トン(装備重量を除く)程度。またスラスタには電気ジェットスラスタを採用している例が多い。
最初期では宇宙空間での運用を前提としていたが、国際法によって宇宙空間での戦闘行為が禁じられると、大気圏内での運用を前提とするものへと変化していった。
・TC-Lk30 アズール
青いカラーリングが行われた第二世代軽量級機。『蒼い悪魔』の通称で知られる。
『メティスシステム』という独自のシステムを搭載する。
細身の機体で、頭部は悪魔っぽく見えなくもない。
『組織』によってXC-3/RkⅡランスを元に作成された機体。高い運動性能を持ち、サブスラスタ(バーニア)十二門、メインスラスタ四門という第二世代としては非常に膨大な数のスラスタを装備している。
しかしその運用に必要な制御システムの構築が不可能であり、その代替として生み出されたのが『メティスシステム』である。
とはいえ本機はあくまでも実験機であり、メティスシステムとNL(ネルヴライン)のデータ収集のための機体といえる。
・XC-3/RkⅡランス
クルス科学技術研究所によって生み出された初の第二世代機『Rkランス』の改良機。Rkランスに比べると非常に安価であるうえ、カスタマイズ性が高く、汎用性が高い。構造も単純であり、複雑なカスタマイズを行わなければ整備性も非常に優れる。
現在では多くの軍の主力機の一角として利用されている(それぞれの軍でカスタマイズされているものが多い)。
・B4 クロス
ヴァレス・エンタープライズ社製の第一世代アサルトモービル。
第一世代であるが比較的後期に生み出された機体。
高い防御力を持つうえ、非常に頑丈でへこたれづらく信頼性に優れ、ランニングコストの低さ、整備性の高さ、信頼性、すべてにおいて第一世代の中でも高い完成度を誇る『いぶし銀』な機体。
一部の民間軍事企業に至るまで非常に広く普及し、また一部がテロリストに流れていると噂される。
B42 クロスユリスという第二世代機も存在し、こちらはアメリカ軍の一部で採用されているほか、民間軍事企業でも使われている。
・JH-VN-2 羅刹
平澤重工社製VNシリーズ、日本製の第二世代アサルトモービル。
航続能力にこそ若干の懸念があるが、それ以外は非常に高い水準を誇る日本の名機。拠点防衛において高い能力を示す。
日本語名の『羅刹』は第一世代機『陽炎』から続く社長の趣味らしい。しかしこれがスタンダードになったのか、日本で作られたアサルトモービルは似たような名前がつけられている。
・KKD1_U_D 紫電
加茂富技研の開発した第二世代アサルトモービル。
非常に細身で鋭角なシルエットが特徴的な軽量級機体。高い運動性能を誇るが、防御力に難がある。通称『加茂富のスピードスター』。
加茂富技研は『刀形状の近接質量兵装』など非常に尖った設計思想を持つものが多く、反面高い技術力を誇ると言う異端(というか問題児)の集団であり、それの具現化系ともいえる。
しかし一部のパイロットには人気があるらしい。
・近接質量兵装(CMW)
Closed-combat Mass Weapon。基本的にはダガーなどが主で、障害物の破壊や閉所での接近遭遇戦などを前提としている。しかし本作で登場した刀の形状をしたMVS(メーザーバイブレーションソード、高周波振動剣)は、加茂富技研によって作られた空戦を前提とした近接武装であり、青山氏の解説はやや間違いといえる。
「敵機の人型充溢性を確実に損なわせその機動力を奪う」ことを主眼を置いたれっきとした武装であり、つまり「手とか足とかぶった斬ったらほぼこっちの勝ちだよね」という思想で作られた武器である。
クソマイナーというか戦術思想があまりにも非現実的過ぎてほとんど知られていない。なお完全受注生産(そりゃな!)
「加茂Tはロマンに偏重しすぎなのよ。アサルトモービルのほうも、技術力はクソ高いのに、たまにとんでもない駄作を出すのよね。ロマン全振りの」とのこと。
なお本作に出たアズールの戦術太刀はコピー品なので純正品ではない。
しかしその思想が一概に間違っていると言えないのは、普通のライフル(といってもアサルトのものは大口径音速弾が基本)程度ではアサルトモービルの強化装甲を抜くことができず、数発程度では手足を破壊することは出来ないため。まぁ関節部にでも直撃すれば別だが。
この武器の魅力は、当てることさえ出来れば、どこに当たっても機動力(出力)をほぼ確実に奪え点にある。
ただしアサルトモービルの腕の動きを完全に制御することは結構難しい上に、それも空気抵抗の激しい戦闘機動中となればなおさらで、使いこなす人間はこれまで(ほぼ)いなかった。ただ本来の戦術太刀の使い方は、武器を固定した上で横を通り過ぎる、みたいな使い方なので、腕の関節部を狙って斬り落とすみたいなのはまさしく神業である。
・レーザー兵器
高出力のレーザーによって対象を焼き払う兵器。
この装備の実用化によって、一時ミサイルや装甲の脆い旧世代戦闘機はほぼ完全に無力化することが可能になった一方で、レーザーに対抗するミサイルや装備も開発されている。(ステルス性や装甲の進化)
なおレーザー兵器は現代で言うところのSAM的な役割を担っており、敵兵を直接レーザーで攻撃するのは基本的には国際条約違反である。
・フロイトダイト
※文中にフロイドダイトで出た場合は完全に作者の誤字です。(表記揺れってことにしといて…くだはい…)
西暦2088年、NASAとJAXAによる共同宇宙開発プロジェクト『3A(トライア)』の中で、火星より採掘されたと発表された未知の物質。
『人が接触を行う』ことによって膨大なエネルギー(熱)を発するという性質を有しており、その原理は数十年経った今でも完全には解明されていない。
このフロイトという名称はユリゲラーの本名、ウリ・ゲレル・フロイトから取ったと言われるように、半世紀近く経った今でも「オカルト」の代名詞的存在である(ただしこの説は俗説であり、『フロイト』の名はこの物質を採取したパイロットの名前が由来だともいわれている)。
日米合同調査チームによる研究によって、この熱量の発生は対消滅によるものではないかと類推されているが、対消滅で生じるはずの消滅放射線が観測されないという特異な性質を持つ。また消費される原子質量と発生するエネルギーは総和が保たれていないことも明らかになっている。
――こうした現代科学の枠で測れない物質として、長らくオカルト扱いされてきたが、サモアにおける大規模実験によって、大規模な対消滅爆発が観測され、対消滅によって熱エネルギーを生み出していることがほぼ確実視されることになった。また同時に、中心部に行くほどにガンマ線量が低下していたことから、フロイトダイトは周囲の電磁波を歪め、収束・吸収・あるいは消滅させるという特性があると考えられている。またフロイトダイトは、単独で対消滅反応をコントロールしていると考えられており、その全容は未だ謎のままである。
『宇宙人の作ったエンジン』だとか『超小型ブラックホールを発生させている』だとか、あるいは『第六の基本相互作用』だという説も存在するが、いずれも俗説の域を出ない。
現在、フロイトダイトは軍事物資であり、火星の採掘権を定めた宇宙開拓協定によってその採掘量は管理されている。が、国際的な相互互助が不十分といえる現代では、必ずしも厳密とは言えない。「火星に行ける国」が限られているために、その量がコントロールされているだけ、と考えられている。
・FCR発電
Freud Core Reactorの略。反応発電ともいう。
日本に一基、アメリカに一基存在する、フロイトダイトを利用したコアエンジンシステムを流用した発電技術。
アメリカでは内陸に存在するが、日本の場合、前述のサモアでの爆発事故のため、市民の反対によって湾上のメガフロートに建設されている。
原子力発電と同等の発電効率を誇りながら、放射能汚染の心配がほとんどなく、海洋汚染の心配もほとんどない、現代最高効率のクリーンエネルギーシステム。
しかしフロイトダイトのメカニズムが解明されていないため、その利用には慎重な声も多い。またそのシステムは全容が明かされておらず、『人を生贄として発電している』などという説も巷間に流布されているが、政府はこの説を否定している。
以下日本のFCR発電所に関する説明。
千葉県伊豆大島沖のメガフロート上に存在する、世界初のFCR発電所。メガフロートの地下に存在し、その存在は国内外に関わらず徹底的に秘匿されており、本来公表されている住所は山梨の軍防衛施設の近くであるが、そちらはダミー。
この仕様を設計したのは、アサルトモービルの産みの親とも言える来栖和彦、そしてその研究を引き継いだ、娘の来栖紗耶香である。
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・第三次世界大戦
西暦2043年12月23日、朝鮮半島が軍事クーデターによって混乱する最中、日本および韓国に飛来した複数発の核ミサイルによって始まったと言われる、東アジア、南シナ海などのアジア諸地域、南米、そして北極領域で生じた世界規模の戦争。
この初撃によって首都東京が壊滅した日本は、自衛隊の出動すらも満足に行えず、圧倒的不利な状況に陥り、一時的に沖縄の陥落を許した。
特に日本近郊で起きた戦闘群は第二次大東亜戦争と呼ばれ、アメリカ本土の混乱によって米軍の支援が最低限の中、日本が本土防衛に成功したことは『現代の神風』ともいわれている。
この時に使われた核は数十発を超えるが、実際に被害を出した(着弾した)のは三発であり、また核のほとんどは初期に使われたのみであり、以後は
このことを後の評論家は「人は賢くはなかった。しかし言うほどに愚かでもなかった」と評している。
だがたった三発の核により、成層圏に舞い上がった放射性物質が日光を遮り、記録的な寒波を巻き起こし、各地に放射性物質が降り注いだ。『断罪の冬(カウンターコールド)』と称されたこの寒波は、核兵器、および放射能への警句として用いられている。事実、第三次世界大戦以降、世界人口は明らかな減少傾向に転じたのは、この核兵器による間接的な影響であると考えられている。
しかし現代の研究では、この寒波は必ずしも核兵器によるものではないという研究結果も報告されているが、社会からの反発によって封殺されている。
・メキシコ戦争(2044年)
2044年2月2日、東アジアの緊張に気を取られていたアメリカの隙を突くように行われた、メキシコ、キューバによるアメリカへの軍事侵略戦争。
この突然の軍事攻撃によって、メキシコ、およびキューバ国内の駐留基地とサンディエゴ海軍基地およびデビスモンサン空軍基地は壊滅的な打撃を被った。またこれによって、サンディエゴの住民を含む十万人もの民間人が犠牲となった。
このことから、『サンディエゴの悲劇』『サンディエゴショック』ともいわれる。
しかし本来、新ロシアや中国、さらに国内のテログループもこれに呼応するはずが、両国、およびメキシコ以南は沈黙、メキシコとキューバは孤立することになった。
2月20日に避難勧告を行った上で、メキシコ首都メキシコシティへの空爆が行われ、メキシコ中央政府はその機能を喪失、アメリカに降伏して終戦を迎えた。
このメキシコ戦争以降、アメリカは南米大陸(ラテンアメリカ)への圧力を強め続けており、中南米は代理戦争の様相を呈し、今では紛争地帯と化している。
#随時追加します。
約束のオーリオウル ~ 拷問中に目覚めた俺は人型兵器で復讐を誓う 山形くじら2号 @yamakujira_v2
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